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不動産査定Campus~マンションや不動産の売却のお役立ち情報

不動産査定を有利にすすめるための基礎知識

自分の持つ不動産の査定を受けるというのは、多くの方にとって一生のうち、そう何度もない一大イベントだと言えます。
経験がすくないということは、事前にあるていど理論武装しておかないと不動産業者の餌食になってしまう可能性があるということです。

不動産の場合はその査定によっては大きな金額差となってしまいます。もともと高額ですから、1割違っても大変です。

そうならないために、不動産の査定を依頼する際にはしっかりと学んで、十分な準備をしてのぞむ必要があります。

ここではそのような方のために、不動産の査定で失敗しないためのポイントについて詳しく解説しています。

不動産査定の前に考えるべきポイント

事前に考えておくべきポイントは、下のようなものです。

1.物件を売る理由を考える

「何となく」という理由で売却に出すことはとても危険です。なぜ売るのか、理由をしっかり考えましょう。

「地価が今後下がりそうだと思ったから」では答えになっていません。
「なぜ下がると思ったのか?」「その根拠になるデータは?」「そのデータは信頼できるのか?」「そのデータの読み方は、本当にそれでいいのか?」という部分を徹底的につきつめる必要があるのです。

「大変そう」と思われるかもしれませんが、不動産によっては、一つ間違うと売却価格が大きな金額の差になるのですから、面倒くさがらずにしっかりと考えましょう。
仮にその価格差が1000万円の違いだったとしたら、丸々1年考えても「年収1000万の価値がある」ということです。

なので、売却を決める前に、「なぜ売りたいのか」の理由を明確にしておく必要があるのです。

2.売ることが決まったら、次にやるべきこと

自分なりの分析が終わって「いま売るべき」という結論になったら、次のステップとして不動産の査定や売却の流れについて確認をします。
流れの詳細は後述しますが、これを確認することで査定とはどういうものか、これからするべきことは何かということが明確にイメージできます。

このイメージさえ明確になれば「何となく大変そう」という印象も薄れ、「いついつまでに何をすればいい」という具体的な計画がどんどん立っていきます。
不動産の査定に限ったことではありませんが、このように情報を集め、具体的な計画を練ることで、目標の実現はよりリアルなものとなっていくのです。

3.買い替えの場合、購入と売却、どちらを先にするか考える

単純に売却して終わりというケースではなく、買い替えを検討している場合は少し複雑になります。
というのは、売却が終わってから、その売却金を持って購入にのぞむのか、購入の方を先にするのか、あるいは同時に並行して進めるのかということで、査定の流れもまったく異なってくるからです。

買い替えのための資金がいま手元にないという場合には、査定価格がいくらであろうと、ひとまずは不動産を売らないといけないわけです。

しかし、買い替えのための資金が手元にあって、必ずしも売却を成立させなくていいという場合、査定価格が上がるのを待つことも可能です。
もちろん、ただ待つのではなく、少しでも多くの不動産業者に当たって、できるだけ高い査定額を示してくれる業者を探すということです。

このように、その人の買い替え事情によって、交渉をどう進めるかが大きく異なってくるので、その方針も明確にする必要があります。

不動産の相場がどのように決まるのか知る

不動産の相場がどのような仕組みで決定しているのか、それを知ることも大切です。
知らなくても一応物件の売却はできますが、それでは丸腰で交渉に臨むようなもので、有利な査定を引き出すことはできないでしょう。
できるだけ有利な価格で買取をしてもらうためには、こちらもそれなりの知識を身に着けておく必要があります。

不動産の査定額は、特に土地やマンションの場合だと、「取引事例比較法」というやり方によって決まることが多いです。
これは文字通り、そのエリアの取引事例と比べながら価格を決めるというものです。

「いついつ、あの物件がこの価格だったから、今回もこのくらいでいいよね」ということです。
周辺の物件がその価格で取引されたということは、現時点でそのエリアの物件にそのくらいの価値があるということですから、これが一番「リアルな」指標と言えるわけです。

不動産の価値というものは、国が「○○円で販売しなさい」と命令できるものではありません。あくまで売り手と買い手が合意した価格が取引価格となるわけですから、実際の取引事例にもとづくのが、一番確かなのです。

なので、土地でもマンションの売買でも、この方法がよく用いられるというわけです。

「指定流通機構(レインズ)」についても知ろう

不動産の売買をする上で避けては通れない用語の一つに「指定流通機構(レインズ)」があります。これは国交省が指定した機構で、全国に4ヶ所あります。

それぞれのエリアでこのレインズが物件情報の管理をしており、不動産を売買する人々は、査定をするにあたってここで情報を交換しながら価格を決定していきます。

たとえば、あなたがご自身の物件を売却する場合、まずは不動産業者に依頼します。
そうすると、その業者はその物件のデータをこのレインズに登録し、それを全国の業者が見られるようにするわけです。

私たちが日頃大手の仲介サイトなどで見ている物件の情報は、このようにレインズを通して集まってきた情報が掲載されていることが多いです。
(もちろん、仲介サイトを経由している以上、レインズの情報とまったく同じではありませんが)

査定を受けた後の物件がどのように価格決定され、どのように売り手を見つけるのかという仕組みを知っていると、実際の査定にあたっても堂々とした態度で臨むことができるでしょう。

不動産査定の流れ

実際に物件を査定する流れを把握していると、取引にあたって必要な自分のタスクを一覧にすることができ、精神的な負担も軽減されます。
ここではそのような流れについて説明してみたいと思います。

1.業者を選ぶ

当然ですが、まずは査定を依頼する業者を選びます。といっても「ホームページで選んで一社に決める」というものではありません。

最初から一社に決めたらその会社の言い値でしか動けないので、当然ですが数社と交渉します。サイトを見てよさそうな会社を数社選んだら、それらの会社に査定を依頼します。

2.簡易(机上)査定を受ける

これは、名前の通り「机上のデータで簡単に金額を出す」ことです。現地を訪問したりする前に、とりあえず大体の価格を示すために、最初に業者が行うものです。

業者を選別する時は、まずはこの価格を聞いてから絞り込むというのもいいでしょう。
価格はその物件の周辺の取引事例や公示価格などを参考に出されているので、机上とはいえ決して適当な数字ではありません。かなり信用できる数字です。

これを見て業者を絞り込んだら、次は本格的なチェックに入ります。

3.詳細(訪問)査定を受ける

これも文字通り、「訪問して詳細に見積もる」というものです。物件の売買では、やはりその物件が実際にどのような状態なのかということが一番大事です。

周辺の取引事例がどうであっても、その物件独特のメリットやデメリットがあれば、それが売買の価格に大きく影響します。
そのような物件独自の特徴、雰囲気を把握するためにもこの見積は欠かせません。

この作業は業者の側も査定を受ける自分の側も、時間と労力を必要とします。そのため、あまり多くの業者に依頼することはできません。
それ以前の段階である程度業者を絞り込んだ後、最終決定する段階と考えましょう。

4.業者が決定したら、仲介を依頼する

このような過程を経て査定された価格に納得でき、仲介手数料などにも問題がなければ、その業者に正式に仲介を依頼します。
業者が直接土地を買い取るケースでは、ここで契約は完了します。

しかし、これから業者が代わりに買い手を探す、という契約の場合はまだ土地が売れたわけではありません。
あくまで業者が「このくらいで売れるだろう」と提案しているだけであって、場合によっては売れないこともあります。もちろん、もっと高く売れることもありますが。

そのため、その業者の査定により提示された価格が本当に正しいか、それで本当に売れるかどうかも見極めて、契約を考える必要があります。

以上、不動産の査定をする前に注意すべきことや、そのおおまかな流れについて説明しました。

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