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不動産査定Campus~マンションや不動産の売却のお役立ち情報

不動産の売却で少しでも物件を高く売るために知っておきたい豆知識

不動産の売却は、不動産会社に勤めている方でもなければ、人生でそう何度も経験するものではないでしょう。
そのため、不動産の売却といっても、その流れやイメージがつかめない人も多いでしょう。

流れやイメージがつかめていれば、同じ作業をするにしても負担は大きく軽減できます。
ここでは不動産の売却をスムーズに進めるために、把握すべきポイントを解説します。

不動産を売却する際の確認事項

交渉が始まってからトラブルにならないよう、事前に確認しておくべき事項は主に4つあります。
どのようなことを確認するのか、それぞれ個別に解説していきます。

1.不動産に関する権利を確認する

物件の売買でもっとも重要なものは「権利」です。
土地や物件に関する権利は、所有権だけではなく、借地権、区分所有権など、さまざまなものがあります。

自分が「持っている」不動産の権利が、法的にはこれらのどれに当たるのか、調べる必要があります。
持っていれば売れるかと言ったら、そうとは限らないからです。

たとえば所有権が誰かと共有の名義であれば、その名義を持っている人物全員の合意が必要になります。
合意がない状態で売却はできません。

また、一戸建ての住宅を持っていたとしても、建物の建っている土地の権利が「賃借権」だったとしたら、住宅をすぐに売れるとは限りません。

自分のものなのは住宅だけなので、土地については、土地の持ち主(地主)の承諾を得る必要があります。

新しくその住宅を買う人は、土地についてはその地主さんと契約をすることになります。

このように、まずは売却を検討するまえに、自分が持っている不動産の権利がどのようなものなのか、正確に把握する必要があります。
ちなみに、いま書いたことはごく基本的なことであり、実はもっと複雑なケースもたくさんあります。

たとえば一戸建てを増築した場合は、当然床面積が増えます。
そうなると、登記簿上の床面積のデータも変更登記する必要があるのですが、それもしっかりしていたかどうか、確認する必要があります。
もし違っていたら、後々交渉の時にトラブルになるからです。

不動産の売却にあたっては、無用なトラブルを防ぐためにも、これらの確認をまずしっかりしましょう。

2.土地の境界線を確認する

売却する不動産が土地の場合、あるいは一戸建てなど土地を含んでいる場合、境界線をしっかり確認する必要があります。
普段意識している境界線は「大体」のものであり、いざ不動産を売却をする時にはこのような「大体」の境界線を明確にしておく必要があります。

書面と照らしあわせて、書面上の境界線が現地ではどこに当たるのか、実測作業をして明確にする必要があります。
もちろん、境界線である以上、隣の土地を持っている人の合意が必要です。

この合意も口頭ではなく「境界確認書」という書面を交わす必要があります。そのため境界線を確定するのも、一日~数日かかるちょっとした大仕事となっています。

3.物件の瑕疵(かし)・老朽化に対処する

売却する不動産が中古住宅やマンションなど「建物」の場合は、その状態も重要です。
瑕疵というのは専門用語ですが、「物件の欠陥」のことです。

たとえば雨漏りがする、壁に穴が空いている、水道管が破裂している、電気系統が故障している、などと言ったことです。
これらのひどいものだけではなく、もっと小さなものでも瑕疵ということもあります。

ようするに「問題のある箇所」のことなのですが、これらについてもしっかりと対応する必要があります。
ただし、かなり古い中古住宅で、「安くてもいいから、とにかく売却したい」という場合は、瑕疵は放っておいてもいいでしょう。

しかし、売却の価格を高くしたい場合や、瑕疵がひどすぎて買い手がつかないという場合には、リフォームやリノベーションをして、瑕疵を補修する必要があります。

これについては、特に「高く売却したい」という希望がある場合には、慎重に考える必要があります。
というのは、物件やリフォームの業者によっては、リフォームの料金の方が高くついて、結局高く売却できたと言ってもトータルでマイナスということになりかねないからです。

仮に200万かけてリフォームして、200万売却価格が高くなったとしても、リフォームの打ち合わせなどで時間がかかっているわけですから、これではマイナスです。
リフォームにかかる時間や手間も計算して、その元も取れるくらいのメリットがなければ、リフォームせずにそのまま売却した方がいいでしょう。

4.物件の老朽化に対応する

同じくその不動産が住宅やマンションの場合、老朽化についても対応する必要があります。
これは瑕疵とは似ていますが、瑕疵が一切ない物件でも老朽化の問題は発生します。

機能や安全性では問題なかったとしても、たとえば畳や壁紙が色あせているなど、見た目の問題の老朽化もあります。
そのままでも売れることはありますが、より高く売ろうと思ったら、やはり新しい方が見た目の印象もいいでしょう。

その際は簡単なリフォームやリノベーションをすることになります。
ここで重要なのは、瑕疵への対応と同様に「それで利益が出るか」をよく考えることです。

リフォーム業者はそれが仕事なので「リフォームした方が絶対高く売れます」といいますが、彼らは不動産を売るプロではありません。
なので、どのくらいのリフォームをしたらどのくらい高く売れそうか、その判断は不動産業者にしてもらった方がいいでしょう。

彼らの予測で「利益が出る」ということであれば、そのリフォームはしてもいいと言えます。
逆に利益が出ないのであれば、そのままの状態で買い手がつくのを待ちましょう。

不動産の販売活動

その不動産が土地だったら、販売活動で売主がする仕事は特にありません。
しかし、現在も住んでいる中古住宅やマンションを売却するとなると、販売活動においてすることがたくさんあります。

・内覧の準備をする

今住んでいる物件の場合「内覧を受ける」ということは「家にお客さんを入れる」ということです。
当然ですが、家の綺麗さがそのまま契約の成否につながるので、徹底して家の中を綺麗にする必要があります。

掃除をするというのは当然のことですが、できるだけ物を処分して部屋を広く見せるということも大事です。
ハウジングセンターなどでモデルルームを見ると実感することですが、こうしたモデルルームでは、ほとんど物を置いていません。
家具も最小限ですし、家具以外の小物となると、実際に生活していないということもありますが、ほぼゼロです。

住んでいる家を内覧してもらう場合、実際に生活している以上小物があるのは仕方がないことなので、この点でも最初から不利なのです。
そうなると、せめて必要なもの以外捨てるということを意識すべきでしょう。
このように生活をシンプルにすることは、不動産の売却だけでなく、その後の引っ越しや転居先での生活が楽になることもあるので、むしろいいきっかけとしてとらえましょう。

その他、自分では気づかない室内の臭いなども、消臭剤や芳香剤の設置、小まめな換気などで対処する必要があります。
このような内覧の対応はとても大変ですが、大変なだけに売却価格で大きく差がつくところでもあります。
その差額分を、こうして準備することで稼いでいるのだという意識を持って、しっかり取り組みましょう。

・オープンハウスの開催

これも内覧と似ていますが、内覧との違いは「イベント」であることです。
通常時の内覧の場合は、不動産会社も特に宣伝はしてくれませんが、オープンハウスという「イベント」であれば、広告を配布してもらうなど、宣伝活動をしてもらうことが可能です。

また、内覧との違いは、お客さんにとって「事前に予約する必要がない」ということです。
そのため、内覧に来るほど興味が強くない購入希望者でも、幅広く集めることができます。
そうして集まった希望者の中で、たまたまその物件に強く興味を持ってくれる方がいたら、その場で交渉が進むということもあり得ます。

このように、土地ではなく中古住宅やマンションなどの不動産を売却する場合には、売り手にもかなりの販売活動が必要となります。
(その物件に今住んでいない場合は、もう少し楽ですが)

こうした不動産の売却に必要なアクションを事前に把握していると、一連の活動をリアルにイメージすることができ、途中の疲れや負担も小さくなります。
より小さい労力でより高い売却価格を実現するためにも、ぜひこうした知識を参考にしていただければと思います。

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