高く査定してもらえる車の条件 ~乗り換えを有利にするために~

「車を高く査定してもらう方法」は限られています。主な方法は、

・一括見積もりを利用する。
・きれいな状態で査定にかける。
・査定にかけるタイミングを見極める。

程度のもので、後はほとんど「買った時点で決まっている」というのが現実です。本当に高値で査定をしてもらおうと思ったら、買う段階で「将来高く買取してもらえる車」を選ぶ必要があるのです。

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これから車を査定にかける方は、乗り換えを検討している方も多いでしょう。この乗り換えで失敗しないため、将来その車を高く売るために、ここでは「高く買取してもらえる条件」を解説します。

査定で人気なジャンル ~軽自動車・コンパクトカー・ハイブリッド車~

最近、査定で特に人気なジャンルは「軽自動車・コンパクトカー・ハイブリッド」で、これらのジャンルが査定で人気な理由は、言うまでもなく「低燃費」です。

震災の影響、エコカー減税、2014年からのガソリン代の値上がりによって、ユーザーが低燃費の車を求める傾向はますます強まっています。

そのため、これらのジャンルは特に査定でも有利です。このジャンルに当てはまるというだけで常に高額で査定してもらえるかというと、油断は禁物です。

なぜなら、売れている分新車も多くリリースされるからです。

新車が出れば、「乗り換え」によって古い車が中古市場に流れます。ということは、中古市場でのこれらのジャンルの競争も激しくなり、自ずと査定価格も下がるというわけです。

もちろん、需要自体はあるわけですから、自分の車種や競合である新しいモデルの発表前に査定にかければ、高い値段をつけてもらうことも可能です。要は「査定にかけるタイミング次第」ということです。

一方で、「タイミングがいつだろうと不利」というジャンルもあります。たとえばセダン・スポーツカーなどですが、これらのジャンルについても解説します。

査定で不利になるジャンル ~セダン・スポーツカーなど~

セダンやスポーツカーは、査定で不利になるジャンルの代表です。

セダンは、この10年ほど日本人の間で「セダン離れ」が深刻になっていますし、スポーツカーももともと乗り手を選ぶため、不利になりやすいジャンルです。

ただ、セダンのすべてが売れていないというわけではありません。例外として売れているものは、クラウンやベンツのSクラスなどの定番シリーズがあります。

これらも昔ほど高い買取価格はつかなくても、それなりに高く売ることが可能です。

これらのシリーズが高く売れるのは、特に社用車などの分野で「定番中の定番」になっているため。こうした「定番」というのは「社会の常識」を味方につけているため、そうそう変化することがないのです。

実際、多くの方はたとえば「社長の車」と聞くと、クラウンやベンツなどの「黒塗りのセダン」を連想するはずです。

特にベンツは一番人気のSクラスなどのシリーズがそもそもセダンなので、「ベンツに乗る=セダンに乗る」と言ってもいいのです。そのため、セダン不人気の中でも、これらのシリーズは高く買取してもらえます。

スポーツカーについても、BMWの人気シリーズなどの場合、同様に高く買取してもらえます。これもあくまで「乗る人を選ばないもの」だけであり、たとえば、いかにも走り屋が乗りそうな派手なモデルはNG。

たとえ新車では人気でも、中古での価値は落ちます。

また、一時期ブームだったミニバンも、今は「5ナンバー」の小型ものしか売れなくなっています。3ナンバーで大型のミニバンは税金が高くなるなどの理由で、経済的に不利だからです。

これからミニバンを買う方は、5ナンバーでも問題ないのであれば、できるだけ5ナンバーのミニバンを選ぶようにしましょう。

同じジャンルの中でもこうした細かい条件によって、売れるものと売れないものが分かれるので、注意深くチェックする必要があります。

高く買取してもらえるカラー(色)は?

高く買取してもらえるカラー(色)は、白・黒・シルバー・グレーといった定番色です。

女性向けの軽自動車やコンパクトカーなどの場合、ピンクや水色などの明るい色が人気のこともありますし、車種によって「この車種なら派手な色でも人気」ということはあります。

ただ、そうした一部の例外を除けば、基本的には「ノーマルな色」の方が高く買取してもらえると考えていいでしょう。どんなジャンルの商品でも中古市場というのは「万人向け」の方が有利になるのがセオリー。

「乗る人を選ぶ色」は、それだけ買い手が限定されるため、買取でも不利になると心得ましょう。

・「限定モデル」の場合は逆に買取価格が高くなる?

上のセオリーは「限定モデル」の場合、逆に買取価格が高くなるケースもあります。その代表が、最近話題となった「ピンクのクラウンアスリート」。

2013年10月に650台限定で販売された、「ReBORN PINK」というモデルです。

このような限定モデルの場合、「レアである」というのが一番の存在理由なので、色も派手でレアな方が価値が向上します。そのため、こうした車種の場合は派手な色を買っても(むしろ買った方が)後々高く売れるわけです。

ヒットしている新車は買取価格が落ちることが多い

実は、ヒットしている新車は、数年後の買取が安くなる代表例です。数年後に「一気に中古市場に流れるから」です。

しかし、こうした相場の動向に詳しくない一般の方々は「これだけ人気なら、中古でも高く売却できるだろう」と思ってしまいがちです。

ディーラーの営業マンもそのような営業トークをしてくる可能性があるので、乗せられないように注意しましょう。

・人気の新車を買ったら、1年~2年で売却する

上のように書いても、デザインや性能がいいからこそ人気なわけで、やはり「乗りたい」と思う方も多いでしょう。もちろん、これは問題なし。

そもそも「人気」ということは、本来「中古でも人気」ということで、買取でもプラスになるはずなのです。

実際、買ってから1年~2年程度であれば、こうした人気車種というのは高く売却できるんですね。

特に新車の受注が殺到して「納品まで半年待ち」などの状態になっている間は、むしろ中古の方が新品より価格が高い、ということが起きています。(この段階で買ってすぐに売ったら、利益が出る可能性すらあるわけです)

つまり、「人気のモデルはダメ」というわけではなく、「人気モデルを買ったら早めに売るべき」ということなんですね。

一番得な方法 ~人気車種を買い、2年程度で乗り換える~

一番得する方法はやはり「人気車種を買い、2年程度で売却する」という方法でしょう。理由は「2年程度なら先読みがしやすい」ということです。

中古車の買取というのは、ライバル車種のモデルチェンジ、話題の新車の登場など、あらゆる要素に左右されます。

その車種のモデルチェンジや、自動車税の改正などの変動要因はある程度予測できますが、他車種まですべて含めると、予想はかなり難しくなります。

しかし、これも2年程度ならかなりのレベルまで先読み可能です。そして、上に書いた通り「今話題の新車」であっても、早めに売却すれば不利な要素はほとんどありません。

つまり「人気のモデルを買って1~2年で乗り換える」というのが、一番高い確率で、マイカーを高く売れる方法だと言えます。

これを実行するにはある程度の経済力がいりますが、長い目で見ると、このやり方の方が実はお金を損しない(=節約できる)可能性も高いのです。

すべての人がこうしたカーライフを送るべき、というわけではありませんが、一つのやり方として、参考にしていただけたらと思います。

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