プリウスの査定での買取価格に、エネルギー事情が与える影響は?

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世界中でハイブリッドカーの代名詞となっているプリウスは、2014年の消費税増税や温暖化対策税などの導入で、買取交渉での査定価格もさらに上がっています。

今後もこのようなエネルギー事情が絡む「イベント」によって、プリウスの買取価格が上昇することはしばしばあるでしょう。

ここではそうしたプリウスの中古車の市場価格も紹介しつつ、プリウスの買取価格が世界・日本のエネルギー事情とどう関わっているか、解説していきます。

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プリウスの中古車市場価格と、モデルごとの相場

プリウスの中古車の市場価格は、モデルごとに異なっています。モデル別に相場を箇条書きすると下のようになっています。

・初代(97年~)…約9万~68万円
・2代目(03年~)…約29万~179万円
・3代目(09年~)…約78万~358万円

そして、すべてのモデルを平均した時の相場は150万~190万という価格帯になっています。

走行距離や状態などによって価格は当然上下しますが、プリウスの場合はさらにそれに加えて、エネルギー事情の影響を受けます。

ここからは、そのようなエネルギー事情の変動とプリウスの買取価格の関わりについて書きます。

震災がプリウスの買取価格に与えた影響

近年、プリウスの買取価格にもっとも影響を与えた出来事といえば、言うまでもなく東日本大震災でしょう。

この震災によって全国的にガソリン不足になったことで、多くの人々が燃費の重要性を再認識しました。そして、「燃費がいい車」の代表であるプリウスの人気が急騰したわけです。

当時、中古車のプリウスも品切れとなる販売店が相次いだため、各地の販売店で買取価格が高騰しました。

この時期に査定を依頼したオーナーの方々は、もちろん「これをチャンスに」と考えていたわけではないでしょうが、結果として、高い買取価格で引き取ってもらうことができました。

というように、プリウスは人々にガソリンの節約を意識させる出来事が起きると、買取価格が大きく上がる傾向があります。

もちろん、それだけで50万円上がるというような急激な変化はありませんが、中古の買取価格としてはトップレベルに大きい変化といえます。

(実際、震災後のプリウスほど、特定車種の買取価格が変化した例はめったにないでしょう)

そのように震災時にも買取価格が大幅に上がったわけですが、今もまた上がっています。

冒頭でも紹介した通り、2014年4月から始まった消費税増税と、温暖化対策税の影響によるものです。

消費税増税&温暖化対策税により、査定価格が上昇

この2つの税制の変化で、ガソリン代が1リットルあたり約5円値上がりしました。(ガソリン代には当然消費税もかかっています)

これによってますます燃費のいい車が重要視されるようになり、プリウスの査定価格も上がっています。

消費税の増税は今回だけでなく、2015年の10月にはさらに10%になりますし、今後も温暖化対策税のような税金が追加される可能性があるからです。

温暖化対策税のようなタイプの税金は、一度追加されたら消えることは基本的にないものです。(こうした税金を消す=環境問題を軽視している、と取られてしまうため)

そのため、今後もガソリンの価格は上がることはあっても下がることはそうそうないと見られており、このことも人々をプリウスの購入に走らせているわけです。

消費税の増税や温暖化問題については賛否両論があるでしょうが、プリウスを査定に出すオーナーさんにとってチャンスである、ということは確かです。

こうした「追い風」が吹けば吹くほど査定価格が上がるのがプリウスですから、できるだけ高い査定価格で売りたいと考えている方は、こうしたチャンスを逃さないようにしましょう。

シェールガスの動向は、プリウスにどう影響するか?

ここまでは「過去の話」&「プラスの話」ですが、「未来の話」&「マイナスの話」もしてみましょう。つまり、「今後プリウスの買取価格を下げる可能性のある動向」です。

それが、いま世界のエネルギー関連の話題を独占している「シェールガス」です。

シェールガスは天然ガスの一種ですが、世界各地の地下から大量に見つかっており、実用化の技術が進めば、石油が枯渇しても世界のエネルギーの200年~250年分をまかなえると言われています。

もちろん、プラスチックの原料にもなる石油に対して、シェールガスはプラスチックにはなりません。なので、石油のニーズが完全になくなるわけではないでしょう。

しかし、動力源や熱源として不要になったら、石油の価値が今の半分~3分の1(あるいはもっと)となる可能性もあるわけです。

これはそのままプリウスをはじめとしたエコカーの価値の減少にもつながります。

・ガスの発見よりも、応用技術の開発に影響を受ける

シェールガスを実際の自動車に導入するには、課題がまだ多くあります。天然ガスはガソリンよりも容積が大きいため、それを圧縮するタンクがどうしても高額になるからです。

そのため、今後シェールガス大量発見などのニュースがあっても、それだけではプリウスの価値が急落することはありません。

急落させるニュースがあるとしたら、「天然ガスの効率的な圧縮技術を開発した」というようなニュースでしょう。

(これだと、天然ガス車でも低価格で売り出すことが可能となるので、いよいよハイブリッドカーも危険となるからです)

新聞などを見ていて、こうしたニュースが流れそうな気配を感じたら、早めの売却も検討した方がいいかも知れません。

もっとも、そのような専門家並の予測ができる方は、ほとんどいないので「新しい方が高く査定してもらえる」という単純なルールに従う意味でも、早めの売却は検討していいかと思います。

プリウスからプリウスαへの買い替えが増えている

最近のプリウスのオーナーの動向で目立つものは、「プリウスαに買い換える」という行動です。

なぜこのような傾向が見られるかというと、「アルファ」は、従来のプリウスが抱えていた問題点を一通り解決しているからです。(以下、箇条書きで紹介します)

・後部座席が広い

通常のプリウスは「天井が低くて髪の毛に触れる」「椅子のスペースが小さくてくつろげない」というデメリットがありました。

アルファでは後部座席が高さ、広さともにゆったり確保されており、こうした問題が解決されています。

・操作パネルの変更

プリウスの操作パネルはやや近未来的なデザインで、操作パネルに表示される文字などもグリーン系の色となっていました。

若い方ならこうした色の変化にもすぐに適応できるのですが、「車のモニターの文字は白」という常識に慣れているベテラン世代の方からすると、こうした「おしゃれ」なパネルは逆に使いづらいわけです。

「パネルのどこを見ればいいのかわからない」という苦情がディーラーにも寄せられており、大きな問題となっていました。

実際、いま働いている世代の方には信じられないことでしょうが、いまでも「パソコンを触ったことがない」「携帯電話も持っていない」というシニアの方は多いのです。

そうした方が運転するには、「グリーン系の文字」が相当なマイナスになっていただろうことは容易に想像できます。

「アルファ」ではそれを改善したことで、シニアのユーザーの方々からも高い評価を得ています。

・過剰にエコなイメージがない

全体的には多くの人に支持されているプリウスですが「アンチ」もいます。「エコカーに乗っているだけで、自分の人生が地球に優しいと勘違いしている」と言うような批判です。

実際、自動車の生産や道路の整備自体がすでにエコではないので、こうした指摘はもっともです。

プリウスのオーナーの方々が「エコアピール」で乗っているということはもちろんないでしょうが、中にはそのような目で見るアンチの方もいるということです。

そのため「低燃費には興味があるけど、エコアピールと勘違いされるのは嫌だ」という理由で、プリウスの購入を躊躇している方は多くいました。

そうした方々でも、アルファならそのような目で見られることも(現時点では)少なく、「ちょうどいいポジション」にあったといえます。

まとめ

・アルファに人気を取られる前に、売却した方がいい?

このように、プリウスは通常モデルよりもアルファに人気が移りつつあります。このまま完全移行するかはわかりませんが、人気を取られる前に売却した方が査定価格は有利になります。

特に現行のプリウスに不満を感じている方は、それを下取りや売却に出して、アルファに乗り換える、というのもおすすめです。

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