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不動産査定Campus~マンションや不動産の売却のお役立ち情報

池袋のマンション査定 の額が急上昇しているのはなぜ?

日本一の人口密度を誇りながら地味で垢抜けない街という印象の強かった池袋ですが、近年は若者の間でもイメージがアップし、マンション査定においても、評価がうなぎのぼりになっています。

ここではそのような急激な変化を遂げつつある池袋の、マンション査定に役立つ情報を紹介してみたいと思います。

急上昇する池袋のイメージ

池袋のこれまでのイメージは、お世辞にもいいとは言えないものでした。人気情報誌「東京ウォーカー」の住みたい街ランキング 2010では、池袋はベストテンの圏外になっています。

また、「MAJOR7」(住友、東急などの大手不動産会社7社が運営するサイト)の「住んでみたい街アンケート 2011」でも、20位以下となっており、その知名度からは考えられない不人気ぶりです。

しかし、そんな池袋のイメージがこの2年ほどで急上昇しました。リクルートの「みんなが選んだ住みたい街ランキング関東版 2014」では、去年の13位から大幅に順位を上げ「3位」となっています。

1位と2位は吉祥寺、恵比寿ですから、この3位という順位がいかに価値のあるものかが分かるでしょう。

また、不動産情報の総合サイト「HOME’S」が、賃貸物件への問い合わせを集計した結果、池袋エリアは東京だけでなく、関東全域で1位となっているということです。

これらの現象は、アンケートなど一部で起きているものではありません。実際に人口などの数字にも現れています。

池袋の人気が急上昇した理由

人気が急上昇した理由は、主に3つあります。

1.街全体で「おしゃれなイメージ」を演出した

もともと戦後の闇市として発展した池袋は、その歴史を受け継いだため、一部のエリアが風俗街、サラリーマン向けの飲み屋街として発展していました。そうした風景から、この地域には「ダサい」「暗い」というイメージがつきまとっていたのです。

しかし、そのイメージを一掃するために、豊島区が多くの事業に取り組みます。ジャズフェスティバルの開催、腐女子の聖地と呼ばれる「乙女ロード」の開発など、若い女性の人気を集める戦略を次々に成功させました。

その結果、住民・買い物客・観光客ともに若い女性が集まるようになり、彼女たちが集まる場所には若い男性も集まるということで、街全体がどんどん若返っていったのです。

2.東京メトロと東急の相互運転がスタートした

この1年で人気が急上昇した理由は、2013年に東急東横線と東京メトロの副都心線が相互運転を開始したことです。これによって交通の便が圧倒的に良くなり、上昇していた池袋の人気を決定的なものにしたと指摘されています。

3.もともと、集客の潜在能力の高い街だった

街のイメージが「ダサかった」だけで、池袋はもともと、集客の潜在能力が非常に高い街でした。駅前のデパートや大型ショッピング施設でも、東武、西部、マルイ、パルコ、そしてサンシャイン60があります。

大型書店でもリブロ、ジュンク堂、旭屋書店などがありますし、家電量販店のビックカメラなどの店舗も古くからあります。東武百貨店の食品売り場の広さも日本一で、生活するには非常に便利な街でした。

観光・デートのスポットとしても、サンシャイン60、水族館、ナンジャタウンなどがあり、「女性の集客の潜在能力は渋谷以上」という評価は、前々から不動産関係者の間で言われていました。

池袋はそのような潜在能力の高い街だったので、「ダサい」というイメージさえなくなれば、今のように人気が出るのもある意味当然だったと言えます。そして、この流れはこの地域でこれからマンションの査定を受ける方にとっても、当然大きな追い風と言えるでしょう。

池袋における人口推移

マンションの査定を考えた場合、人口の推移はとても大切なよういん池袋(東京都豊島区中央地域)の人口は、近年も上昇傾向にあります。90年代後半は、一時期人口が微減するなど停滞していましたが、2000年代に入ってからは大幅に伸び、現在でも増加が続いています。

年齢別に見ると「25~29歳」が最多で「20~44歳」で全体の大半を占めるなど、平均年齢が非常に若い都市でもあります。高齢化が進む日本の中でも、このような「若い街」は今後も活発な街づくりが進んでいくと思われ、マンション査定においても今後大きな期待の持てる地域と言えるでしょう。

なお、池袋だけでない豊島区全体でも人口が上昇傾向にあります。豊島区全体では1964年を境に減少が続いていましたが、1997年から上昇に転じました。そして、2013年には「24年ぶりに27万を突破した」として大きな話題になっています。

つまり、ようやく1989年の人口に戻ったということなのですが、池袋の人口がずっと増え続けていたのに対し、豊島区全体ではようやく昔に追いついたと言えます。

人口密度で日本一の座を維持している豊島区にしては、かなり意外なデータかも知れませんね。

土地利用の状況

池袋の土地利用の状況を見ると、他地域に比べて住宅の割合が低いことがわかります。利用状況の最多は商業で32.5%、2位が集合住宅(マンションなど)で20.7%、3位は「教育文化・官公庁等」で14.8%となっています。

この3位のデータを見ても、この地域にいかに官公庁や文化施設などが多く建ち並んでいるかがわかります。4位は戸建住宅の14.4%で、これと2位の「集合住宅」を合わせると34.4%となり、商業よりも若干多いということになります。

そのため、戸建かマンションかを問わなければ、一応は住宅がトップということになりますが、それでも他の地域と比べると低い割合でしょう。

4位の戸建住宅に肉薄しているのが、5位の公園・墓地・空地です。これでもやはり池袋に大規模な公園が多いことを物語っています。

工場・倉庫等は大きく引き離されての6位(3.6%)で、これらの1~6位のデータを見るだけでも、池袋がどんな街か、その特徴がよく現れていると言えます。

10年間で戸建住宅は微減で集合住宅は急増

池袋の2002年~2012年のデータを見ると戸建住宅は微減し、マンションなどの集合住宅は急増したということがわかります。

2002年の戸建住宅の面積は29haでしたが、2012年には27haと微減しています。一方集合住宅は2002年に69haだったのが、2012年には104haと、約1.5倍に急増しています。

集合住宅の急増ぶりは、他の用途と比較してもわかります。他の用途は「商業店舗」「住商併用」「事務所」といずれも2~7haの微増で留まっています。「工場・倉庫」は9haのままで変化していません。

つまり、この10年間の池袋では集合住宅だけが急増したということです。当然不動産市場にも大きな変化が起きており、10年前と比較して居住用のマンション、特に単身用マンションの査定額が大きく伸びています。

池袋は単身世帯が全体の約7割

2010年の国勢調査で、池袋の単独世帯の数は65.5%となっています。国勢調査で把握されていない一部の外国人の単身世帯などを入れると、約7割が単身世帯と言っていいでしょう。

夫婦のみや片親と子供まで含めると全体の82.1%となっており、この地域の世帯8割以上が1人か2人で生活しているということがわかります。

そのため、マンションの査定でも、ワンルームや少人数用の物件は特に需要が高くなっています。ファミリー向けマンションも一定のニーズはありますが、単身用ほどの大きなニーズはありません。

そのため、何か差別化をしてファミリーに訴えるポイントがなければ、家族向けのマンションで高い査定価格を引き出すことは難しいかも知れません。

池袋でのマンション査定のヒント

池袋のマンション査定において、売り手が有利になるためには、どのような工夫をするべきでしょうか。ここでは、いくつかのヒントなる対策を書いてみたいと思います。

女性向けに、マンションのリノベーションも効果的

単身女性が増加しているということで、そうした女性に向けてマンションをリノベーションしてから査定してもらう、ということも効果的だといえます。

一人暮らしの女性にとって物件の見栄えは特に重要な要素であり、これが違うだけでもマンションの査定額は大きく変わるからです。

どのようなリノベーションをすると女性に好まれる部屋になるか、素人の感覚で判断するのは危険です。華やかすぎても住む人を選ぶ物件になってしまいますし、万人に好まれるデザインにしても、リノベーションの費用が高くなる、ということが多いからです。

あくまで費用を抑えつつ、それ以上にマンションの査定額を上げられるというリノベーションをしなくてはなりません。それをできるだけの技術とセンスを持つ業者を見つけることが、池袋でマンションの査定価を有利にするためにまず必要なことだと言えるでしょう。

中古住宅の査定は不利?

上でも紹介したように、中古住宅はこの地域では減少しています。実際、人口密度が日本一のこの地域は、一戸建てで生活するには向いていない場所だと言えます。

一戸建てが適しているのは高層マンションの少ない郊外であり、「摩天楼」とも形容される高層マンションが建ち並ぶ池袋の土地事情には、戸建住宅は適していないのです。

そう考えると、今後、池袋で中古住宅の売却において、高い査定額を引き出すのはますます難しくなっていくと想像できます。そのため、中古住宅の査定を受けるのであれば、早めの行動が吉と出るかも知れません。

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