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ギブソン・レスポールの真実!本当に70年代のものは使えない?

クラプトン、ペイジ、ベック…三大ギタリストの共通点の一つに、ギブソン・レスポールをメインとして使用していた時期がある、ということが挙げられます。

クラプトンはブルースブレイカーやクリーム時代に、ペイジはツェッペリンの中期から現在まで、ベックはキャリアの中期ころに…それぞれレスポールを愛用していました。

三大ギタリスト以降も、ガンズアンドローゼスのスラッシュやオジーオズボーンバンドのランディ・ローズやザック・ワイルド、そして日本を代表するロックンロールギタリストである鮎川誠などもレスポールの愛用者としてよく知られています。

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ジミー・ペイジのレスポール。現在、その市場価格は1000万円を超えています。

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このように多くのギタリストを魅了してやまないレスポールですが、年代によってまったく異なった特徴を持っています。
多くの人が単にレスポールと言われてイメージするのは58年から60年までの3年間に生産されたオリジナルバーストと呼ばれるモデルでしょう。

実際にクラプトンやペイジもこの年代のものを愛用していました。ですが、ここで注目したいのはこの定番モデルではなく、あまり人気の無い70年代のモデルです。
ヴィンテージ市場でもあまり価値のないものとして格安で販売されることの多いこの時代のモデル…人によってはもはやレスポールではないと言う人までいます。

本当に70年代のレスポールは使えないのか、それを検証してみましょう。

オリジナルバーストと70年代のレスポール、それぞれの特徴

一般的にイメージされるレスポールのスペックはマホガニーバックに、2Pのブックマッチドメイプルトップ、そして1Pマホガニーネック、フルサイズハムバッカー2発という仕様のものになるかと思います。

これがまさにオリジナルバーストのスペックです。そして、これがもっとも人気の高いことから、80年代後半から現代にいたるまでギブソンの主力となるレスポールのほとんどに採用されてきました。

それに対して70年代のレスポールはまったく異なったスペックを持っています。
ボディ材はパンケーキ構造と呼ばれる2枚の薄いマホガニーの間にメイプル材を挟んだもの、そしてネック材は3Pのメイプル材が採用されています。
材質が大きく変更されたことによって、当然サウンドもまるで違ったものとなってしまいました。

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ザック・ワイルドのメインギターは大幅に改造を施されているものの、70年代後半のモデルがベースとなっています。

70年代のレスポールサウンドの特徴

オリジナルバーストのサウンドに関しては様々なアーティストの音源やライブ映像を見ればいくらでも実際に聴くことができますので、ここでは割愛させていただきます。

70年代のレスポールサウンドの最大の特徴はよく締まったソリッドな音です。そして、メイプルというとても堅い素材をネックに採用したことによって、総重量が重くなり、これまでのレスポールにはない超ロングサスティンを手に入れました。

このようにスペックを一新することによってレスポールは新たな魅力を得ました。しかし、これがきっかけでレスポールは暗黒期に突入してしまうことになりました。

ギブソン・レスポールの暗黒期へ

70年代後半から、これまで単なる中古品としてしか扱われることのなかった50年代、60年代のエレキギターがヴィンテージとして注目されるようになりました。

これによって、各メーカーが当時の材質やスペックを再現した復刻モデルを発売し、高い人気を集めることになります。
そんな中、かつての仕様とはまるで異なる新しいスタイルのレスポールは世に受け入れられることはありませんでした。

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この70年代のレスポールは結局セールス的には大失敗に終わりました。主力製品であるレスポールの売上が下がってしまったことによって、ギブソンは財政難に陥り、コストカットが原因で品質も低下してしまいます。

そうなると当然、さらに売れ行きは悪くなる…ギブソンはそんな悪循環に陥ってしまいました。

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70年代から80年代にかけてはこのようなミニハムバッカーを搭載したモデルも多く生産されています。

原点回帰とレスポールの復活

ギブソン・レスポールの復活のきっかけとなったのは80年代に発売されたオリジナルバーストの復刻モデルです。

現在生産されているヒストリックコレクションの前身となるシリーズとなりました。同時期に、ガンズアンドローゼスが大ブレイクし、ギタリストのスラッシュが復刻レスポールを使用した影響もあり、このシリーズは大ヒットを記録しました。

しかし、その陰で70年代スペックのものはひっそりと生産が打ち切られてしまいました。

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レスポール復活の立役者、スラッシュ。

今、あえて70年代のギブソンを検証する

このように歴史の陰に完全に埋もれてしまった70年代のギターを今、あえて検証してみたいと思い、筆者は77年製のレスポールカスタムを手に入れました。
パンケーキボディにメイプルネックが採用されたまさに70’sの王道モデルです。あまり人気の高いモデルではありませんので、オークションで10万円程度で購入することができました。

まず手にしてみて驚いたのがその重量です。他に筆者が所有している現行レスポールの重量が3.5キロであったのに対して、このカスタムは5キロを超えていました。

この重さの影響もあり、サウンドはとても締まっています。バーストのスペックのものに比べて、エフェクターの乗りも良く、非常に使いやすいギターだという印象を受けました。

ハードに歪ませてもそれほどハウリングも起こりませんので、近代的なへヴィロックやメタルミュージックにも十分に対応することができるでしょう。
フレットも高く、大きめのものが採用されていることからプレイアビリティも悪くありません。

確かに一般的なレスポールサウンドとはまったく異なっていますがとても優れたギターだという感想を持ちました。

あまり評価されることのない70年代のレスポール…今回はこれを冷静な視点で検証してみました。そして筆者がたどり着いた結論は「使えるギターである」というものでした。

もし、中古楽器店などで安く売られているものを見つけたら一度弾いてみてください。きっと、この時代ならではの魅力を発見することができるかもしれません。

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    • ソルボンヌ
    • 2014年 7月 25日

    はじめまして(#^.^#)

    72年製のギブソンレスポールカスタムを知人から頂きました。

    そんな事情があったんですね、

    僕のも重くて激なりしていますが、宝物のギターの1本です。

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