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エアロスミスの日本での人気はバラード好き女性ファンのおかげ?

日本でも人気バンドの地位を不動のものとしているアメリカンロックの王者、エアロスミス。でも70年代のギラギラしたやつらとなんか違う!?どうやら日本での人気はバラード好きな女性がささえているようです。

 

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B’zとの共演でますます人気が出たのかも?どうせならスティーヴンに「ウルトラソウル」をうたってほしい!

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▲B’zの2人とどんな会話をしているのでしょうか?気になる。

昨年はイベントでB’zとの2002年以来の共演ライブを開催。

メガ・アーティスト同士でしかありえない巨大な熱をスタジアムに生み出しました。スティーブンが「ウルトラソウルッ」なんてバックステージでやってたかどうかはともかく、共演相手が売れっ子すぎやしませんか!?

もはや彼らのライブ会場はドーム、スタジアムレベルですが、本来ライブハウスで育ってきた叩き上げバンドなはず。最近の巨大化したエンターテイメントを見せる彼らも嫌いじゃないですが、いつからこんなに一般的な人気が出たんでしょうか?

日本でのレコードデビューは1975年5月のこと。実際にアメリカでデビューしているのが1973年ですから、長い間日本では紹介されなかったんです。

そのせいか、日本ではセカンドアルバム『飛べ!エアロスミス(原題 : Get Your Wings)』がデビュー盤になっており『闇夜のヘビイ・ロック(原題 : Toys in the Attic)』、野獣生誕(原題 : Aerosmith))の順番でリリースされました。

デビューアルバムが「倉庫か机の下に忘れられていた」ってマジですか…

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▲こうしてみるとカッコいいですよね!?口を閉じてればね。

どうしてこのようになったのでしょうか?初代担当ディレクターの野中規雄さんがかつて取材に答えたところによると、「サンプルとして日本に送られてきていたLPが、倉庫か机の下に忘れられていた」とのこと。

トホホホホ…なんて悲しい話なんでしょう。

本来のデビューアルバムのタイトルは『野獣生誕』。

いきなり野獣ですよ!?原題はバンド名を冠したアルバムにもかかわらずこんなタイトルをつけられちゃったのは、たぶん最初にジャケットを見たディレクターさんが「この顔…こいつら恐竜みたいだな」と思ったんでしょうね。

その後「ミュージックライフ」などで日本のロックファンにも紹介されたエアロは1977年に待望の初来日。群馬県スポーツセンターを皮切りにジャパンツアーをおこないました。それにしてもいきなり群馬からスタートってなかなかディープなツアーですね(群馬の方スイマセン)。

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日本武道館を含む全国ツアーをおこなったエアロスミスは、グルーピーがついてまわるほど大人気。行く先々で歓迎されました。この年がセックス・ドラッグ・ロックンロールの全盛期かもしれないですね。

この年の12月に発売された『ドロー・ザ・ライン』はメンバー全員ドラッグ漬けの真っ只中に製作されたと言われていますが、日本のオリコンチャートでは初のトップ10入りを果たす大ヒットとなりました。

ところが快進撃もここまで。2人のギタリスト、ジョー・ペリーとブラッド・ウィットフォードがバンドを脱退。バンドは解散せずになんとか持ちこたえていたもののかつての人気はどん底に。

起死回生の一発!ありがたや「ウォーク・ディス・ウェイ」カバーの大ヒット

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▲はっきり言って復活はランDMCのおかげ!メンバーも頭が上がらない!?

数年間のブランクの後、1984年にオリジナルメンバーで再スタートをきったエアロスミスにとって転機となったのがヒップホップグループ、ランDMCがカバーした『ウォーク・ディス・ウェイ (Walk This Way)』の全米4位という大ヒット。

時代はMTVの全盛期ですから頻繁にこの曲のミュージックビデオが流れていました。若い世代がエアロスミスの存在を知ることができたのはMTVのおかげだったと言えます。実際に僕もこの頃初めてみた覚えがあります。

復活のきざしが見えはじめたバンドは、辣腕プロデューサー、ブルース・フェアバーンのもと『パーマネント・ヴァケイション』を1987年にリリース。音楽シーンにカムバックします。

このアルバムに収録された「エンジェル」こそが現在に続くイメージを決定つけた曲ではないでしょうか。ヒットメイカー、デスモンド・チャイルドとスティーヴン・タイラーの共作としてシングルカットされたこの曲は全米3位の大ヒットを記録しました。

いかにも女の子がキュンキュンきちゃいそうな、昔からは想像もできないあま~いバラードのこの曲。これまでも「ホームトゥナイト」などのバラードはありましたが、明らかにテイストが違う歌謡曲的な音作りが一般的にも受け入れられたのでしょう。

その後も1989年リリースの『パンプ 』、レニークラビッツがゲスト参加した『ゲット・ア・グリップ』(1993年)と、ヒットアルバムを連発したあたりからコアなロックファンだけの人気ではなくなってきました。

1997年の『ナイン・ライブス』では全米1位を獲得し、映画『アルマゲドン』のメインテーマ曲『ミス・ア・シング』が全米シングルチャートで1位を獲得する大ヒット。これまた壮大なラブバラードで、すっかりバラード・バンドの印象になってしまいました。

しばらく活動休止状態でしたが、解散騒動なんかもありつつ(笑)活動再開。2012年には11年振りとなるオリジナルスタジオアルバム『ミュージック・フロム・アナザー・ディメンション!』をリリースして来日公演をおこないました。

ライブの客層がロック兄ちゃんからOL風女性に変化!?うらやましいぞスティーヴン!

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▲かつての野獣っぷりは影をひそめクリーンなバンドのイメージになりました。

最近ではライブのお客さんにOL風の女性を見かけます。おそらく70年代の泥臭いサウンドだけでは獲得できなかった客層でしょう。日本での人気は「エンジェル」「ミス・ア・シング」の大ヒットによるところが大きいのかもしれませんね。

文・岡本貴之

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