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ヴァン・ヘイレン兄弟のパートは逆だった!~天才ギタリスト誕生秘話

「バンドを組みたいんだけど、なかなかいいメンバーがみつからないんだよな…」なんて悩みはバンドマンを志した者なら誰しも感じたことがありますよね?

まして地方の音楽ファンにとっては都会とちがってミュージシャン人口も少ないはず。なかなかバンドを組みたくなるようなメンバーに出会うことは難しい。いまでは有名になっているミュージシャンにもきっとそんな悩みがあったはず。

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スタジオに張り紙をしたり、いまならネットの“メン募サイト”に投稿してみたり、メンバーの募集って結構面倒臭いもの。

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一番身近なバンド・メンバー候補とは!?

そんな悩みを一気に解決するのが「兄弟・姉妹」の存在。多くの有名ミュージシャンが兄弟とバンドを組んで成功しています。「父ちゃん、母ちゃん、よくぞ兄弟を作ってくれた!」このときほど両親に感謝することはなかったでしょう。

「弟よ、兄ちゃんとバンドを組まないか!?」と言ったか言わないかは定かではありませんが、そんなバンドを紹介します。

今回はアメリカン・ハードロック界の英雄、ヴァン・ヘイレンです。これを参考に、あなたも兄弟バンドを組んでみては?

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お坊ちゃんだった?ヴァン・ヘイレン兄弟

2012年、デヴィッド・リー・ロスのヴォーカル復帰作、『ア・ディファレント・カインド・オブ・トゥルース』をリリースし、昨年の日本公演でも健在ぶりを示したヴァン・ヘイレン。

中心メンバーとなるのはHR/HM界きってのカリスマ・ギタリスト、弟・エドワード・ヴァン・ヘイレンと兄でドラマーのアレックス・ヴァン・ヘイレン。エディは1955年1月生まれの59歳、アレックスは1953年5月生まれで、昨年還暦を迎えたばかりの60歳。

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ほぼ2歳ちがいということもあり、とても仲の良いイメージのあるこの2人。音楽家だった父親の影響から幼いころからバイオリン等の楽器に親しんでいたといいます。結構良家のお坊ちゃん兄弟だったのではないでしょうか。

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勤労少年・エディのアルバイト中にアレックスがドラマーの座を強奪!?

そんな2人が本格的にプレイヤーへの道に目覚めたのは、映画『ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!』を観たときから。リンゴ・スターに魅せられたのか、当初エディはドラムをプレイ。ギターはアレックスが弾いていたといいます。

エディはドラムセットを購入しドラマーへの道を歩みはじめました。そして、その代金を返済するためにエディがせっせと新聞配達のアルバイトをしている間、なんと兄アレックスが勝手にドラムをプレイ!みるみるうちに上達したアレックス。

「オマエの物はオレの物、オレの物はオレのものだ!わかったかエディ!」とジャイアンばりの理不尽さをアレックスが振りかざしたかどうかはわかりませんが、エディよりもドラマーの才能があったことはまちがいなさそう。

哀れエディはドラマーの座を追われ、“しかたなく”パートをチェンジしてギターを手にしたそうです。

もしもそのままエディがドラマーになっていたら、HM/HRの世界はまったくちがうものになっていたかもしれないわけです。歴史とはできるべくしてできているのだな、と妙に納得。新聞配達万歳!

なぜか他人にバンド名を決められる

その後、ヴァン・ヘイレンが結成されたのは大学時代。他のバンドのメンバーだったデヴィッド・リー・ロス、マイケル・アンソニーを引き抜いてバンドを結成したといいますから、なかなかのやり手兄弟です。

バンド名をヴァン・ヘイレンと名付けたのは他ならぬデイヴ。てっきり兄弟がバンド名を決めたものと思っていましたが、そうじゃないところに謙虚さがうかがえて好感度アップ。

ヴァン・ヘイレンの歴史=ヴァン・ヘイレン兄弟VS他メンバー確執の歴史

ところが、その後の活動を見てみれば、ヴァン・ヘイレンの歴史は“兄弟VS他メンバー”の確執の歴史ともいえる波瀾に満ちたもの。

初代ヴォーカリストのデイヴとの喧嘩別れに始まり、サミー・ヘイガー、ゲイリー・シェローンと、3人のヴォーカリストが加入しては次々とバンドを脱退。

サミーは一度復帰したもののあっという間にエディと仲たがい。結局は再びバンドを離れ、あげくの果てにデイヴとサミーのカップリング・ツアーにバンドの一員としてマイケルが参加したことに腹を立て、マイケルも追放!ヒドい!

いずれも「ヴァン・ヘイレン兄弟との確執」を原因に挙げているだけに、もしかしてこの2人、ものすごく性格悪いんじゃなかろうか!?と思われてもしかたがないところ。

仲良し兄弟が必ずしもバンドにとって好都合かというとそうではないようで、どうやら兄弟そろって口やかましいようです。

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いまや真のファミリー・バンドに

2006年には当時わずか15歳のエディの息子、ウルフギャング・ヴァン・ヘイレンをベーシストとしてバンドに迎え入れ、ますますファミリー・バンドの色を濃くしたヴァン・ヘイレン。

ここ数年、癌を患ったのをはじめ体調不良ぎみのエディ。アレックスに続き2015年には還暦をむかえるだけに、そろそろ大人になってこれまでのメンバーが一同に会するライヴなんかをやってほしいものです。その前に再びデイヴと喧嘩しなけりゃ良いけど…。

余談ですが、昨年、デイヴが日本に住んでいるのでは?という噂がまことしやかに流れました。やっぱり1人だけ血の繋がりがないのが寂しくて国外に出ちゃったんでしょうかね(笑)?結論。「兄弟仲が良くてもバンド仲が良いとは限らない」

文・岡本貴之

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