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ミキシングの基本的な考え方は弁当作りから学ぶのが一番です!

あなたは自分のミキシングに満足していますか?ミキシングは非常に奥が深く、プロでも頭を抱えてしまう程です。今回はミキシングの基本的な考え方を紹介します。
少々音楽とかけ離れた内容がありますが、是非読んでみてください。

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ミキシングは弁当作りである

ランチボックス▲弁当作りとミキシングには意外な共通点があるのです・・・

「ミキシングって何ですか?」という質問があった場合、筆者なら「弁当作り」と答えます。あなたが学生時代、一度くらいは母親に弁当を作ってもらったことがあるでしょう。一人暮らしの方は自分で作っているかもしれませんね。

弁当箱は大きい物から小さい物までたくさんのサイズがあります。ですが、おかずを入れる量には限界がありますよね。あれもこれも好きなおかずを入れようとすると、フタがしまらなくなってしまいます。では、どうすれば好きなおかずを多く入れる事ができると思いますか?

答えは「切る」です。大好きなハンバーグも、半分に切れば空いてるスペースに入るかもしれません。食べたい分を切り、バランス良く詰めていけばたくさんのおかずが入った弁当の完成です。今のところ何を言っているのかサッパリかもしれませんが、実はミキシングも同じ事なのです。

そもそもなぜミキシングをしなければならないの?

ミキシングは必要?▲一見面倒そうなミキシング…どうして必要なのでしょう?

例えばベースの音とキックの音があるとしましょう。どちらもバンドサウンドに必要な低音の役割を持っています。そして、曲のノリやグルーブ感を出す役割も担っているので、かなり重要な音です。

曲にもよりますが、バンドサウンドの場合は大抵がキックの音を前に出すように音量調整します。もちろん逆もしかりで、ベースラインが前に出るように調整するミキシング方法もあります。

両方とも前に出そうとすると低音が強すぎてしまい、音が籠ってしまいます。同じ音域の音は、どちらか一方を優先的に前に出すのがセオリーです。それぞれの音のバランスを取り「音」を「音楽」にする作業がミキシングです。

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さて、音には低音域、中音域、高音域といった大きくわけて三つの音域がありますよね。ベースとキックは低音域に、ギターやボーカルを中音域に、シンバル類を高音域に、それぞれ当てはめていけばどうなるでしょうか。

中音域のボーカルが聴き取りにくいですか?ならばギターの音量を下げましょう。全体的に籠っているならば、高音域の音量を上げてみてください。するとどうでしょうか。うまい具合にバランスが取れ、それぞれの音が聴き取りやすくなるはずです。

これは弁当作りも同じですよね。弁当箱の中に三つの仕切りがあるとして、ご飯と、おかずと、デザートを入れていきます。好きなだけおかずを入れるとゴチャゴチャしてしまい、見栄えが悪くなります。おかずが整頓されて入っている方が、見栄えも良いですよね。

かなり極端な例ではありますが、これが「ミキシングは弁当作りである!」の理由です。きっとわかって頂けると信じております。

イコライザーを使って音を削ってみよう

アナライザーに通した画像▲キックをアナライザーに通した画像。(画像1)

低音と超高音を削った▲低音と超高音を削り、中音を少しブーストしてみました。(画像2)

加工前/加工後▲加工前と後の比較画像。(画像3)

次に、イコライザーを使って音域を削る方法を紹介します。いきなり音楽的になりましたが、まずは画像1をごらんください。画面左側が低音、真ん中あたりが中音、右側が高音といった感じです。

このオレンジの線はドラムのキックの音をグラフにしたものになります。画像を見てわかるように、低音が強く、中音と高音が弱い音になります。そもそもキックは低音の音なので、役割としてはこれで合っています。

しかしながら、これでは低音が強すぎます。そもそも50Hz以下の音は人間には聴こえないので、あるだけ無駄なのです。また、16000Hz付近の超高音も不要です。ここでイコライザーを使ってみます。

画像2をご覧ください。イコライザーを使って低音と超高音をカットしてみました。1kHzをブーストしている訳は、ほんの少し音抜けが良くなるからです。さて、その結果が画像3です。

画面上がイコライザーで加工する前、画面下が加工後です。左側の低音がスッキリしているのがよくわかると思います。右側の超高音も無くなっていますね。ご覧のように、キックに不要な音域をバッサリ切りました。

ちなみに、出音は加工前と殆ど変わりません。このように、それぞれの音に必要な成分だけを残し、不要な成分は全てカットすると音がよりコンパクトになります。

音量調整よりも細かく音を混ぜる事ができるのです。音のおいしい成分だけを寄せ集め、混ぜ合わせるのがミキシングの基本的な考え方ですね。

腕の良い宅録ミュージシャンはミキシングがうまい

いかがだったでしょうか?今回は弁当箱を例にあげ、ミキシングの考え方を解説してみました。これからミキシングに取り掛かる宅録ミュージシャンの力になれれば幸いです。

失敗は成功の元といいます。何回も失敗して、宅録ミュージシャンとしてのミキシング力を養っていってください!

By黄昏症候群

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