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レゲエはボブ・マーリーだけじゃない~このアーティストは聴いておけ

暖かい季節がやってくると、聴きたくなってくるのがレゲエ・ミュージック。ボブ・マーリーなら知ってるんだけど…というあなたに、夏に向けて覚えておいてほしいレジェンド・アーティストたちを紹介しちゃいます。今まで知らなかったことを後悔しちゃいますよ!?

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なんとなく「夏に流れている呑気なジャンル」みたいな印象がありませんか?

画像2▲髪の毛がドレッドの人はみんなミュージシャンに見えちゃうのがジャマイカの不思議。

レゲエのことをなんだか海辺で流れているユルいだけの音楽だと思っていませんでしたか?実はその歴史は深く、さまざまな音楽要素を含んだものなんです。

1962年にジャマイカが独立したことで地元のミュージシャンたちは独自の音楽を創り出そうとしました。そんな中でまず生まれたのがスカです。スカは、ジャズやR&Bなどアメリカのルーツ音楽や、カリプソ、メント等のカリブ海の音楽に影響を受け誕生したものです。

裏打ちのリズムが特徴のスカは、人気が下降すると徐々にテンポが遅くなり、ベースラインがより複雑になった「ロックステディ」が生まれました。

ロックステディのテンポがスカより遅くなった理由には、1966年夏にジャマイカを襲った激しい熱波により、人々がアップテンポなスカではダンスする体力がなくなったためという説があります。たしかに熱いと動く気にならないですからね。

1968年になるとロックステディに代わりレゲエが流行しました。ゆったりしたリズムは変わらないものの、シンコペーションのある裏打ちを刻むギター、鍵盤と特徴的なベースラインはそれ以前のジャマイカ音楽とは異なるアンサンブルを生み出しました。

ジミー・クリフはジャマイカのレジェンドといっても過言ではありません

画像3▲昨年のライブでのお姿です。元気そう!

レゲエがメジャーになる第一歩は1972年に公開されたジミー・クリフによりキングストンのゲットーを舞台にした主演映画『ザ・ハーダー・ゼイ・カム』のヒットがきっかけのようです。タイトルを知っている方も多いのではないでしょうか?

1962年にレコード・デビューしているジミーは1965年に活動の場をロンドンに移していましたが『ハーダー・ゼイ・カム』に主演しジャマイカを世界にアピールした彼はサウンドトラック盤にも参加したことでミュージシャンとしても一躍有名になりました。

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その音楽はロックとの親和性も高く、ローリング・ストーンズのキース・リチャーズも「ハーダー・ゼイ・カム」をカバー、ミック・ジャガーとの交流も有名です。

1978年に初来日公演を行った彼ですが、その後オリンピックでも話題になった映画『クール・ランニング』の主題歌「アイ・キャン・シー・クリアリー・ナウ」が大ヒットしてその名が再び脚光を浴びます。1999年「ジャパンスプラッシュ」ではトリを務めました。

いまだに現役バリバリの彼は、今年も来日します。単独公演をおこなうほか、〈GREENROOM FESTIVAL’14〉にも出演が決定しています。なんとも精力的ですね。

クラプトンによる「アイ・ショット・ザ・シェリフ」の大ヒットが決定的。それにしてもこんな物騒なタイトルがチャート1位ってすごいですね

画像4▲クラプトンのレイドバック期に歌われた「アイ・ショット・ザ・シェリフ」。それにしてもやさぐれてるなこの写真。

さらに世界的に広まったのは、1974年にエリック・クラプトンがボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズの「アイ・ショット・ザ・シェリフ」をカバーしたことです。

楽曲としては初めてビルボードのチャート1位を獲得したことでジャマイカの音楽イコール(=)ボブ・マーリーというイメージがついたのですね。僕もクラプトンのベスト盤に収録されたこの曲から知った覚えがあります。

トゥーツ&ザ・メイタルズが「レゲエ」の名付け親という説が濃厚です

画像5▲トゥーツ先生の野太い声はこの体躯から放たれます!

言葉の語源には諸説あるものの、一般には3人組バンド、トゥーツ&ザ・メイタルズの「ドゥ・ザ・レゲエ」という曲からだと言われています。そのことから彼らが命名したということでも間違いではなさそうです。

彼らは1960年代から活動しており、実は『ザ・ハーダー・ゼイ・カム』にも登場するんです。映画中でジミー・クリフが演じる主人公が録音スタジオに行くシーンがあるのですが、そこでレコーディングしているトリオのグループこそがトゥーツ&ザ・メイタルズです。

代表曲「プレッシャー・ドロップ」はガンズ&ローゼズの元ギタリスト、イジー・ストラドリンがソロ活動を開始した際にカバーを発表したことでも有名です。オリジナルとは真逆のパンク・バージョンで仰天させてくれました。ぜひ比較して聴いてみてほしい楽曲です。

さらに2004年発表のアルバムにはボニー・レイット、エリック・クラプトン、ジェフ・ベック、ブーツィー・コリンズ、キース・リチャーズ等、超豪華なゲストを迎えて制作されています。いかに彼らがリスペクトを集めているかわかります。

近年は来日しフジロックにも出演しました。若い音楽ファンにとってはレジェンドですから、一目見ようとステージは大人気だったようです。

人種差別をはじめとする社会問題に歌を通じてメッセージしつつ、ジャンルとして確立させてきたジャマイカのミュージシャンたちの魂の音楽こそ、レゲエ・ミュージックなのです。

文・okamoto

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