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プロミュージシャンという職業を真剣に考えてみる~その理想と現実

音楽が好きな人なら誰でも1度は憧れるプロミュージシャンという職業ですが、当然のことながら厳しい現実の側面もあるのです。

この記事を読まれているあなたももしかしたらプロミュージシャンを目指しているのではないでしょうか?

もちろん、とても魅力的な職業であることはたしかです。しかし、そこにある現実もしっかりと見つめた上で、再度自分自身が本当にプロミュージシャンになりたいのか、考えてみてください。

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あなたにとって憧れの職業とは?

音楽が好きな人なら憧れる▲憧れを仕事にするにはどうすればいい?

「自分の好きな仕事で収入を得て生活をする。」というのは本当に理想的で素晴らしいことです。

仕事を持っている人を対象にした、あるアンケートによると、「自分が求める好きなことを職業にして充実した生活をしている。」と実感しているのは全体のわずか4%という結果が伝えられていました。

好きなことを仕事にできなかった人の中には、好きなことを諦めて他の職業に生きがいを求める人もいれば、好きなことが見つからなかったという人もいると思います。

このサイトをご覧になっているあなたは基本的に音楽好きな方だと思うので、アマチュアで活動しながらプロへの道を考えている方も少なくないと思います。

しかし、プロミュージシャンという職業は、他の人気の高いフリーランスの職業と同様に厳しいハードルがあるのが現実です。

人気のアーティストになれば、一般人がうらやむほどの高収入を得て華やかな生活をしているような印象がありますが、これはプロだけで構成されている音楽業界の中でも一部のアーティストだけといってもいいでしょう。

最盛期と比較して現在の音楽業界は低迷しているといわれていますが、これはフリーのミュージシャンの仕事量にも直接関係するシビアな状況を意味しています。

一般の業界でもそうですが、需要量が少なければ少ないほど供給する側としては厳しい生存競争を勝ち抜かなければいけません。最初から厳しい話をしてしまいましたが、これがプロミュージシャンを目指す方への前提の話なのです。

プロへの到達 ~バンドで夢を掴むにはどうすればいい?

目指すはメジャーデビュー▲バンドで目指せ!メジャーデビュー!

プロミュージシャンを目指すといっても、バンドとしてのデビューを目指すのかフリーのソロミュージシャンかによって業界へのアプローチは異なってきます。

まず、バンドとしてプロデビューを目指しているケースですが、この場合のバンドというのは、マニアックなバンドやジャズなどのインストバンドではなく、ボーカルをメインとしたロックやポップス系のバンドとして考えてみます。

こういったケースでは、ボーカルの実力だけでバンド全体の将来の大部分を左右するといっても過言ではありません。

この場合の実力というのは、純粋にシンガーとしてのポテンシャルだけではなく、観衆を魅了するステージングやフロントに立つ人間としての存在感も含めた実力を意味しています。

いまの低迷している音楽業界は、何よりもエンターテイメント性の高いアーティストを求めています。それはバンドにおいても同じで、レコード会社や音楽事務所のスタッフは常に「一発逆転ホームランが狙えるビッグルーキー」の獲得を考えているのです。

ここでのボーカルの存在感とは、別にルックスが優れているとかMCがうまいとかではなく、歌を含めたアーティストとしての存在感と理解して下さい。

では、ボーカル以外のバンドメンバーは存在感がなくてもいいのかというと、もちろんそんなことはありません。

ストーンズにおけるミック・ジャガーとキース・リチャードの関係を見れば、お互いにいい影響と刺激を与え合っているのがよく分かります。

バンドとしてプロデビューを目指すなら、個人としての技量を向上させるのは当然として、ボーカルを含めたバンド全体のパフォーマンスを上げることを常に念頭においたライブを心掛けて下さい。

もし、着実に素晴らしいライブを続けていけるようになれば、チャンスは向こうから勝手にやってくるのです。これ、ホントです。

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プロへの到達~ソロミュージシャンでやっていく

ソロミュージシャン▲ソロでやるには横のつながりもとても大切です。

同じプロへの到達手段といってもバンド単位のデビューを考えているケースと、スタジオやアーティストのライブサポートを主な活動にするフリーのソロミュージシャンとでは当然ながら違うアプローチが必要になってきます。

バンドとしてのデビューがレコード会社や音楽事務所への「縦」へのアプローチになるのに対して、ソロミュージシャンがプロになるには同じミュージシャン(先輩やバンド仲間を含める)への「横」のパイプ作りが重要になってきます。

アマチュアのライブにしても、素晴らしいプレーをしていれば他のうまいバンドから誘いが来たりして人脈が広がることがありますが、そういったステップアップをしていくうち、知らず知らずにプロの道に進んだミュージシャンが多いのです。

大げさな表現をすれば、たとえアマチュアのライブであってもステップアップにつながるオーディションと捉えることもできるのです。

自分が努力して他人から見て魅力あるミュージシャンになれば、あなたが他のバンドの優れたミュージシャンをスカウトして自分のバンドに引き入れたり、別の新しいバンドを作ることもできます。

そうしながら、少しずつ自分よりうまいミュージシャンとプレーする環境を作っていくことがソロミュージシャンとしてプロになる定番コースなのです。

戦略としての「コネ」と「運」

必要な戦略はコネと運▲「コネ」と「運」も黙っていて転がりこんでくるわけではありません。

当たり前の話ですが、一定のレベルになればプロミュージシャンになれるとか、優秀な成績で音楽スクールを卒業すればプロとしてデビューが約束されるとかの美味しい話はまったくありません。

音楽業界は公務員のように国家資格試験を合格すれば就職が約束されるというような方程式はないのです。

少し解釈を拡げて「芸能界はコネと運」とよく指摘されますが、これはミュージシャンとしても同様のことがいえると思います。「じゃあ、必死で努力しても仕方ないんだ。」と思われるかも知れませんが、そうではありません。

「コネと運」というと何だか裏でズルく画策するみたいなイメージがありますが、正確にいうと「正当な手段でコネと運を手に入れる」努力が必要なのです。

音楽業界というのは、当たり前ですがエンターテイメントを商品とする業界です。

つまり、この業界では「魅力ある人間」が求められているのです。この「魅力ある人間」をミュージシャンに置き換えると、ステージングやプレーで人を魅了させる能力を持っている人材ということになります。

ミュージシャンとして、この能力を向上させるのは当たり前として、次はこの能力をプレゼンしなければ一生プロミュージシャンになることはできません。

コネというと他力本願のようなニュアンスに聞こえますが、自分で構築するパイプと考えて下さい。このパイプは太い1本よりは、たとえ細くても何本かのパイプの方が展開を期待できます。

そうしてつかんだチャンスを人は「運」といいますが、自分で作った「コネと運」は大いに活用して成功をつかんで欲しいと思います。

プロとして一生やって行くには

いろいろなプロ▲一生の仕事にするにはどうすればいい?

バンドでデビューを果たしたとしても、ソロミュージシャンとしてプロの仕事のオファーがきたとしても、それを成功とはいえません。

シンガーやバンドでしたら誰でも知っているビッグヒットを飛ばせば一応の成功といえるかも知れませんが、そこまで到達するには個人の努力だけでは難しい部分があるのです。

たとえば、有能で有力なプロデューサーやプロジェクト、事務所のバックアップがなければ他メディア(テレビやラジオなどの放送媒体、映画や各業界の大きなイベント)とのタイアップ展開を実現できません。

地道なライブ活動でヒット曲に結びつけるには相当の本数が必要になってくるのです。

バンドとして運よくデビューを果たしたとしても、収益が上がらなければ次の活動ベースが縮小してしまうのがビジネスとしてのルールといえるかも知れません。

最近では、新人バンドの契約自体が短期サイクルへ推移していて、ベテランのアーティストでも収益の実数(CD売上げやコンサート収益、テレビなどの出演料など)が落ちてくると次第に事務所のサポート体制が落ちてきています。

よくいわれる「プロとしての成功」とは、一生音楽の仕事を続けていけることではないでしょうか。

アマチュアからプロへ進む段階では誰でも「攻めの姿勢」を持っていますが、プロとして一定の収入を得ると気がつかない内に「守り」になってしまうケースが少なくありません。

筆者自身の自戒を込めていうと、「一生攻め続ける姿勢(成長を止めない)」がプロミュージシャンに求められる姿なのです。世界の一流ミュージシャンがそうであるように。

プロミュージシャンとして生きていくには、そのテクニックだけではなく他のミュージシャンやスタッフとの良好な人間関係も求められます。

プロとして活躍するためには、「望まれるミュージシャンへの努力を惜しまない」姿勢が求められるのです。

by JJ

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