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オリジナル曲にノリを出す宅録の簡単テクニック~これでベタ打ち卒業

オリジナル曲に「ニルヴァーナ」や「メタリカ」のようなグルーブ感を出したい時は、ベースとドラムにちょっとした工夫を施してみましょう。今回は、あなたの曲に「ノリ」が生まれる、今すぐできる宅録の簡単テクニックを紹介します。

 

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ベタ打ちを卒業しよう。人間的な打ち込みドラムを目指す。

ベタ打ちの一例▲ベタ打ちの一例。一般的なリズムパターンを組んでみた(画像1)

打ち込みは宅録の基本です。ドラム、ベース、ギターからピアノまで、あらゆる音源を打ち込むことができます。自宅でバンドサウンドを作っている方は、ギターとベースをレコーディングし、ドラムは打ち込みという方が大半ではないでしょうか。

今回のテーマを改めて確認すると、「オリジナル曲にグルーブ感を出す」というものです。グルーブとはいわゆる「ノリ」のことで、曲を聴いているうちに自然と体が揺れるようなリズムのことを言います。

これは人間だからこそ成せる技でもあり、再現しようとするとなかなか骨が折れます。意識して作るのがとても難しいからです。

ですが、リズム隊(ベースとドラム)にちょっとした工夫をするだけで、ライブやCD音源のようなノリが生まれるのです。さっそくですが画像1をご覧ください。

これはドラム音源、BFD2を打ち込んだピアノロールです。画像1の見方ですが、上から

・シンバル
・ハイハット
・スネア
・キック

となっています。画面下部にある青いバーが「ベロシティ」で、音の強弱を示しています。上に伸びれば、伸びる強調した音ということになりますね。打ち込みをやっている方ならわかりますね。

これは典型的な「ベタ打ち」です。ベタ打ちとは、機械のように正確なタイミングで、強弱が一切ない打ち込みのことを指します。画像1を見ればわかるように、タイミングも強弱もすべて一定なのがわかります。

これでは機械的なサウンドになってしまいますよね。暖かみのない、冷たいサウンドにも聞こえてしまいます。人間が演奏するバンドサウンドには程遠いです。

今回は、このベタ打ちを作りこんで独特のノリを出すというのがポイントになります。この記事を読みながら、ぜひ一緒にやってみてください。

ドラマーの真似をしてみよう。人間的なベロシティの調整方法

ハイハットのベロシティを調整▲ハイハットのベロシティを調整。見にくいですが、画面下部のオレンジ色がベロシティです。(画像2)

キックを調整▲キックを調整。ノリを作る重要なサウンドです。(画像3)

ベロシティを弱めに設定▲スネアにゴーストノートを加えよう。ベロシティをかなり弱めに設定。(画像4)

さっそくベタ打ちを発展させていきましょう。ポイントは「ベロシティの調整」です。あたかも人間が叩いているかのようなドラムを目指していきます。

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まずはハイハットから手を加えていきます。画像2をご覧ください。ハイハットの調整例ですが、画面下部にあるオレンジ色のバーがハイハットのベロシティです。

ご覧のように、「強、弱、強、弱、強、弱…」と調整していることがわかります。人間のドラマーが叩くとこのようになるはずです。

ドラムスティックを持っている方は素振りをしてみてください。自分がドラマーになったらどうだろう?とイメージしながら調整することが大切です。その感覚さえ掴めれば、人間的な打ち込みドラムを作るのは簡単です。

次に画像3をご覧ください。キックの調整例ですが、ここが大切なので覚えておいてください。

まず、ドラムのキックはノリを出す上で重要なサウンドです。そして、「下半身を使うので音が安定しない」のが当たり前です。裏を返せば、ベタ打ちみたいな正確なキックを人間に再現しろと言っても絶対に無理ということです。

「100%同じタイミングで、同じ力でキックを踏め」と言われているのと同じですから、それは無理な話です。人間的なドラムにしたい場合は、「キックのベロシティを細かく調整する」のが必要になります。

改めて画像3を見ると、キックを2回踏む部分に特徴があることがわかると思います。「弱→強」という調整になっていますよね。

実際にキックペダルを踏んでみればわかりやすいのですが、ドラマーは「1回目の反発で強く2回目を踏む」のです。これを覚えておくだけでも、かなり人間的なサウンドになると思います。

また、画像4のように「ゴーストノート」を加えるのも効果的です。ベロシティは極小で、聴こえるか聴こえないかのレベルに留めておくようにしましょう。

打ち込み以外の簡単テクニック。ドラム音源にある便利な機能も紹介

ベースのトランジェント画面▲ベースのトランジェント画面。タイミング修正ができる。(画像5)

Humanize機能▲BFD2にある「Humanize機能」は非常に便利です。(画像6)

最後に、打ち込み以外のテクニックを紹介しておきましょう。画像5はベースの波形編集画面です。最近のDAWには「オーディオを編集できる機能」がついています。レコーディングでもタイミング修正ができるので、バンドサウンドを作っている方には必須の機能ですね。

前述のように、ノリはベースとドラムのコンビネーションによって生まれます。ドラム同様、ベースも人間的な方が良いということですね。

なので、「ベースはできるだけタイミング修正をしない方が良い」です。明らかに合っていない部分は修正しますが、気にならない程度ならそのまま使ってしまいましょう。

また、画像6のようにドラム音源に搭載されている機能を使うのも手です。筆者が愛用しているBFD2には、Humanize機能というものがあります。赤く囲った部分ですね。

このツマミを回すと、音源が自動的にベロシティを調整し、ベタ打ちでも人間が叩いているようなサウンドに仕上げてくれるのです。打ち込みに自信がない方は、こういった機能を使うのも良いでしょう。

このように、1つ1つのテクニックを積み重ねるだけで、グルーブ感のあるオリジナル曲になっていきます。今すぐできるテクニック満載なので、興味がある方は試してみてください。

By黄昏症候群

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