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日本武道館|伝統の会場に挑んだアーティストの「ライブアット武道館」

ビートルズ、クイーン、レッド・ツェッペリン…日本武道館には多くの伝説のコンサートがありますが、もちろんリアルタイムで観てはいません。そこで、自分が観てきた中で印象に残った「これぞライブアット武道館!」を紹介しましょう。

 

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そもそも音楽を演奏する場ではないのは知っていても、やっぱりロックコンサートの会場というイメージしかない!

画像2▲初の外国人演奏者、というか指揮者のレオポルド・ストコフスキー。

日本武道館といえば、ロックの殿堂。東京オリンピックの柔道競技会場として作られた会場ですから本来「武道の聖地」なんですが、やっぱりイベント会場としての印象の方が強いですよね。歴史に残る名演以外でもさまざまな記憶に残るライブがおこなわれています。

武道館で最初に演奏をおこなった外国人はレオポルド・ストコフスキーさん。日本フィルハーモニー交響楽団を指揮したコンサートだったようです。

この頃はアリーナに観客を入れずにコンサートを行っていたと言いますから、かなり遠目に見ていたんですね。もちろんビジョンなんてないですもんね(笑)。

僕の聖地初体験は、1992年の忌野清志郎。この時はアルバム『メンフィス』を一緒に制作したブッカーT&MG’Sを従えてのものでした。そう、あのオーティス・レディングのバック・バンドのメンバーを連れて来たんです。

いかに彼らが大物なのか、当時は良くわからずに観ていたのかもしれない、ブッカーT&MG’S

画像3▲オーティス・レディングのバックをやっていた人が今もバンドをやっているという凄さ!でも主役は清志郎だったんですけど…

MG’Sは自分達を主役と認識していたのか、単独で1時間程演奏していました(笑)。もちろん素晴らしかったんですが、すぐに清志郎が観たいこちらとしてはちょっと戸惑いました。その後出てきた清志郎が珍しく緊張していたことにビックリ!

それでもバラード曲「雪どけ」では観客から「あんたオーティスや~!」という声が飛ぶくらい良い歌声を聴かせてくれました。関西からのお客さんだったんでしょうか(笑)?。

その次に観たのがレニー・クラビッツ。93年「ユニバーサル・ラブツアー」だと思いますが、サードアルバム『自由への疾走』で一般的にもブレイクした直後であり、超満員でした。

オープニングから70年代ロックマニア全開のステージで、本人のみならずギタリストのクレイグ・ロス、女性ドラマーのシンディ・ブラックマンも最高にカッコよかった!

最後は「レット・ラブ・ルール」でアリーナに飛び降りて一周してステージに戻ったレニーのサービス精神にも感動です。まあこれはお約束で今でもやってますが(笑)。

レニー・クラビッツは翌年の2月に早くもツアーの続きで来日。内容はといえば、新作が出たわけではないのでオープニングも中身もほぼ同じセットリスト。しかもなぜかレニーの機嫌が最悪!

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「フリーダム・トレイン」の途中だったと思うのですが、前列のサラリーマン風の観客に「ネクタイを外せよ」と声を掛け(僕は英語がわかる連れと観ていました)、「イエー!」と答える観客に「イエー!ハハハハ!」と何か馬鹿にしたような態度をとるや、袖に引っ込んでしまいました。

「気に入らないから俺は帰る!」と言っていたようですが、しばらくすると戻ってきて狂ったように踊り出したのを覚えています(笑)。1年も経っていないのに同じ内容のライブをする方も悪い!

リッチーの気難しさを目の当たりにして興奮!ロックはこうでなくっちゃ

画像4▲リッチーさんと一緒にバンドをやってたら絶対仲良くできない自信あり。

ご機嫌ななめといえば、代表的なのがこの方、ディープ・パープルのリッチー・ブラックモア。パープルといえば『ライヴ・イン・ジャパン』 (原題・Made in Japan)でお馴染みの武道館といえば彼らというバンドです。

僕が見に行った90年代の来日では、途中リッチーが腰かけてソロを弾く静かな場面がありました。誰もが静まりかえってスーパープレイに耳を傾けようとしたその瞬間、「ビー、ビビビー」とマーシャルからデカいハウリングが!

観てるこっちが「わ!?ヤバい!」と思うくらいの音でしたので、案の定リッチー様はオカンムリ。ステージから去ってしまいました。ここの辺りはレニーと同じでした。戻ってきてからの爆発ぶりも同じ感じでしたが(笑)。

ライブはアンコールで久しぶりの「ハッシュ」を披露するなど、充実したものでしたので、逆に怒ったリッチーを観れてなんとなく得した気分で帰りました。

次にパープルが来たときは彼は来日直前で離脱!代わりにジョー・サトリアーニを入れた今となっては貴重な編成も目撃しています。

もはや伝統芸能。だからこそこの会場が一番似合うクラプトンです!

画像5(サイズ変更後)▲今更クリーム時代のキレキレな感じを求められても困りますって。

エリック・クラプトンの何度目かの武道館にも足を運びました。彼は武道館史上最多公演海外アーティストなんだそうです。総合でも矢沢永吉、アルフィーに次いで3位、2014年2月28日現在86回の公演をおこなっています。凄いですね。

クラプトンを観た時は最後に「レイラ」のイントロが流れるとそれまで座っていた観客が一斉に立ちあがったのを観て「もっと良い曲いっぱいやったのに!」と複雑な心境になりました。

もはやクラプトンには多くの人が言うように以前のような鋭さは無いような気はしますが、それでも彼がステージに立つ姿は、音楽に身を捧げてきた者の歴史を感じさせて感慨深い気持ちにもなります。

ひとそれぞれの思い入れがある会場、日本武道館。新たな伝説は今も、訪れた人々の心の中に毎日のように刻まれています。

文・岡本貴之

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