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高音域をうまくミックスするイコライザーテク~不要帯域はバッサリカット!

高音域はボーカルをはじめ、シンバルやハイハットなどの金物系が占めています。うまくミックスするポイントは、イコライザーで不要な帯域をバッサリとカットすること、空間系エフェクターで奥行きを出すことです。

高音域を処理しないと耳触りの悪いサウンドになってしまうので、しっかりと処理をしておきましょう。

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ボーカルは歌モノの要!トラックを複数にして音に厚みを出そう

画像2▲ボーカルは主役です。うまくミックスできるかどうかで曲のイメージも変わります。

画像3▲女性ボーカルを処理したイコライザー参考画像(画像1)

ボーカルは意外にも低音成分を多く含んでいるパートです。かといって60Hzあたりをカットすると音がペラペラになってしまうので、あまり低音域は削りすぎない方が良いですね。
筆者の場合、200Hz以下は音の質感を意識しつつカットします。

画像1をご覧ください。女性ボーカルのイコライザー参考画像で、筆者は普段このように処理しています。もちろん声質によって細かい調整をしますが、大体こんな感じです。

低音をカットしつつ、1kHz付近と8kHz付近をブーストしています。これで音抜けが改善されるので、オケの中でも目立たせることができます。歌モノの主役はボーカルなので、それを意識するようにし処理するのがポイントです。

逆に音抜けが良すぎるとオケから浮いて聴こえてしまいますから、そこはうまく微調整してください。

ちなみに、画像例は女性ボーカルです、男性のボーカルの場合は2kHzから4kHz付近をブーストします。コンプレッサーに関しては、ボーカルトラックをコピーし、複製したトラックに強くかけます。

要はボーカルトラックが二つになる訳ですが、これは非常に有効的なテクニックです。

元のボーカルトラックと、コピーしたボーカルトラックの二つがあるとします。元のトラックには音量レベルを揃える程度のコンプレッサーを、コプーしたトラックにはガッツリとコンプレッサーをかけます。

これにより音量レベルが揃うだけでなく、ボーカルに迫力と厚みが出ます。二つのトラックが馴染むように音量調整すればOKです。

最後にリバーブとリミッターをさして処理は終了です。リバーブタイプはプリセットにあるプレートを使うことをオススメします。ボーカルの音像が滲まないように薄くかけるのがコツです。

「シャリ感」が大事!ハイハットのミキシングテクニック

画像4▲ハイハットの存在感を出すには低域を意識した処理が必要です。

画像5▲ハイハットのイコライザー参考画像(画像2)

ハイハットもボーカル同様、低音成分を多く含んでいるパートです。かといって低音をカットしすぎると存在感が無くなってしまうので、金物系の処理の中では比較的難しい部類に入ります。

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画像2をご覧ください。

ハイハットのイコライジングのコツは「存在感が消えないギリギリのポイントを見つけること」です。実際に低音をカットしてみると、ある一定の帯域から音がペラペラになり出します。筆者の場合は250Hz付近だったので、250Hzより下はカットしました。

また、ハイハット特有の「シャリ感」を出したかったので、8kHzから16kHzをブーストしました。コンプレッサーはゲインリダレクションが3dBから4dB程度、レシオは3:1程度、アタックは速め、リリースは遅めに調整してみてください。

ハイハットは黙っていても前に出てしまうパートなので、単体としては音量を上げずに、全体を鳴らした時にうまく馴染んでいる音量で調整するようにしましょう。

金物系といったらシンバル!クラッシュシンバルをうまく処理するテクニック

画像6▲シンバルをうまく処理するポイントは奥行きを意識することです。

画像7▲シンバルのイコライザー参考画像(画像3)

高音域といえばシンバルですが、筆者は普段500Hz以下をバッサリとカットしています。

ハイハットよりは低音成分が少ないですが、やはり削りすぎると音に厚みが無くなってしまいます。なので、存在感がギリギリ残るポイント以下はカットです。2kHz付近を軽くブーストすると、他のパートの邪魔にならない程度に音抜けが良くなります。

画像3をご覧ください。今回はハイハットの「シャリ感」の帯域とぶつからないように、シンバルの超高音域を少しだけカットしています。この付近をカットしすぎると音が籠ってしまうので、質感を損なわない程度にしてください。

ちなみに、500Hzと16kHzをカットしている訳ですが、これも一つのイコライザーテクニックです。目立たせたい帯域(今回は2kHz)を挟むようにカットすると、ブーストした帯域がうるさくならない性質があります。

画像3のように両脇をカットすれば良いので、このテクニックは是非マスターして欲しいです。もちろんシンバルのみならず、他のパートにも使えます。

筆者の場合、コンプレッサーは結構深くかけます。コンプレッサーの調整自体はハイハットと似たり寄ったりですが、リリースタイムは遅くします。

これにより、シンバルのガシャーンという余韻が残るようになります。そこに薄くリバーブをかけると奥行きのあるサウンドになります。リバーブはドラムプレートなどのプリセットを使えば良いでしょう。

高音域も実際に触れてみると難しいものです。しっかりとポイントを押さえながらミックスに挑戦してみましょう。

By黄昏症候群

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