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イタリアではタバコが男のおしゃれのひとつ?~喫煙に寛容なお国事情

2014.03.18

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日本では、喫煙者は肩身の狭い思いをすることが多くなりました。

タバコは値上がりするし、外で吸える場所は減るし、いっそ禁煙しようかと悩んでいる方も多いでしょう。日本での禁煙ガムや禁煙外来の人気の高さを見れば、いかに多くの人が禁煙に真剣に取り組んでいるかがわかります。

タバコについては、イタリア人はずいぶん寛容です。

家の中はもちろん、大勢の人が集まる場所で吸うことは今でも当たり前。政治家がタバコを吸う姿がテレビに映っても、支持率がそれで下がることもありません。この国では喫煙はまだまだありふれた光景です。当然のことながら、禁煙外来もほとんど利用されていません。

大人の嗜みだといわんばかりに悠々と煙を吐き出す男性の姿は、まるで古い映画そのもの。禁煙なんて言葉がまだなかった古き良き時代が、そのまま真空パックされてイタリアに残っているかのようです。

でも、イタリア人だって実はけっこう臆病者です。この味わいがわかるかという顔で煙を吐きながらも、健康診断の結果には人一倍びくびくしています。けっして認めようとはしませんが、喫煙量についてはイタリア男性も内心密かに気にしているのです。

ダンディズムと喫煙についての、この国の男性の複雑な思いについてまとめてみました。

古風なようですが、かっこいいパイプは今でも紳士の必須アイテムです

健康被害がほとんどない電子タバコは、イタリアでも2年ほど前から知られるようになりました。

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元イタリア王家の跡取り息子がテレビCMに起用されたことで、電子タバコの注目度は急速にアップ。

でも一時的なブームだったのか、これをあえて使おうという人は、いまはほとんどいません。電車の中のような禁煙スポットでこれを取り出す人は確かにまだいます。

でもデート中や自宅で家族とくつろぐときには、永年吸ってきた愛用の一品にみんなさっさと戻しました。

イタリア人男性にとって、喫煙タイムは楽しみであると同時に自分の趣味の良さを見せつける時間です。おしゃれの小道具のひとつとして、高価な葉巻やブライヤーパイプは欠かせません。

私の現在住んでいるフィレンツェでも、町のいたるところにパイプやシガー専門店があるほどです。

多くのイタリア男性は、夕食後に1時間は喫煙を楽しみます。こういう本物を楽しむ大人の余裕があってこそ男はモテる、安っぽいものはダメだと、電子タバコはこの国ではあっさり拒否されました。

日本では考えられないことですが、この国ではタバコは今でも男を上げる小道具のひとつです。

しかし、ここまで本気で吸うとなると喫煙にもかなりの費用がかかります。見せびらかすときはともかく、ストレス解消のためにひとりで黙々と吸うときは、イタリア男といえども安価な紙巻きを取り出します。

たくさん吸いたいときは手巻きタバコを使います

気取る必要もないときに人気なのが手巻きタバコです。1パック30g入りの刻んだ葉と、それを巻くための薄い紙、フィルターなどが販売されています。

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フィルターは必需品ではなく、付けるかどうかは吸う人の好みです。

作り方は簡単で、ひとつまみ分の葉を紙にのせて紙のうえで均等に広げます。

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紙の合わせる部分を舌で軽く舐めて、両端をくっつけばできあがりです。

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この国でも、日本で一般に見かけるパック入りの紙巻きは販売されています。

この国の人たちがあえて手巻きを選ぶ理由のひとつは、葉だけを買うほうがかなり安くあがるからです。なにしろ30g入りの葉パックはたった600円程度。これで50本は巻けます。

イタリアでは20本入りのタバコ1箱が500円以上しますから、経済面だけを考えれば自分で葉を買ってそれを巻くほうがずいぶんとお得です。でも多くのイタリア人が葉だけを買っていく理由はそれだけではありません。

喫煙量が自然に減ります

禁煙はしたくないけれどできれば量を減らしたいという人たちも手巻きスタイルを密かに好んでいます。手巻きで作るタバコは、市販のものよりも風味がかなり強く感じられます。

ニコチンやタールの数値は同じでも、なぜか手巻きの方ががつんとした味がするそうです。市販の紙巻きだと何本も吸いたくなる人でも、手巻きは1本吸うだけで十分満足できます。結果として喫煙本数がぐっと減るというわけです。

しかも、慣れないうちは手巻き1本吸うのもなかなか手間がかかります。休憩時間に完成しなかったり、せっかく作っても紙のつなぎ目にすき間があってうまく吸えなかったりして、喫煙を結局断念することも少なくありません。

吸うことが難しくなれば喫煙量はさらに減ります。うまくいけば自然に辞められるかもしれない…。手巻きには、イタリア人喫煙者のこうした切ない思いも込められています。

プライドが邪魔になって、イタリア人は禁煙ガムや電子タバコにはなかなか手を出せません。その代わりに火を点けるまでの手間をあえて増やすことで、タバコから少しずつ遠ざかろうと消極的ながら努力しているのです。

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