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「肝臓がん」はお酒の飲みすぎ?~いえ、9割は肝炎ウイルスが影響!

肝臓の説明をする医師

男性における部位別がんの死亡率4位となっている肝臓がん。

肝臓の病気というと「お酒の飲み過ぎ」というイメージがありますが、実は肝臓がんの場合は「肝炎ウイルスの感染」のほうが問題です。

肝臓がんと診断された人のうち、9割がC型もしくはB型肝炎にかかっていることが分かっていますので、予防のためにもぜひ一度ウイルス検査を受けましょう。

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肝炎ウイルスへの感染から、30年以上かけて肝臓がんへ

肝臓がんは3:1の割合で男性に多く、60歳ごろからリスクが上がります。

またある日突然発症するわけではなく、その前に必ず前段階としての肝臓疾患がある点が特徴です。

肝臓がんの患者さんのほとんどが、「慢性肝炎」や「肝硬変」を経てからがん化しています。

そしてその大元ともいえるのが、肝炎ウイルスへの感染です。

日本人の場合7~8割をC型肝炎が占めており、B型肝炎は1~2割となっています。

ウイルス感染がないのに肝臓がんを発症するケースはきわめて稀ですので、逆にいえばウイルス検査を受けることが最大の予防につながるといえるでしょう。

肝炎ウイルスに感染すると、それが持続することによってまずは軽度の「肝炎」となり、いずれ「慢性肝炎」となります。

炎症によって肝臓の細胞が破壊されていきますが、肝臓は代謝という生命活動に直結する働きをするだけに、半分ほどの細胞が破壊されても他の細胞が肝機能を補います。

そのため症状が出にくく、黄疸などが出たころには既にかなり進行した状態です。

そして慢性肝炎から、やがて肝細胞が完全に死滅して線維状になってしまう「肝硬変」にまで進行すると、基本的に治療が難しくなります。

そして肝臓がんに発展するリスクが高まるのです。

最初のウイルス感染から肝臓がんに至るまで、平均すると30年以上かかることが多いといわれます。

つまり肝臓がんは長い期間、じわじわと肝細胞が破壊された結果、発症するがんだといえるでしょう。

C型肝炎とB型肝炎、どうやって感染する?

日本人の場合、もっとも多い肝炎ウイルスはC型です。今では衛生状態の改善により、新たな感染者は少なくなっているのですが、過去には注射針の使い回しなどによって一気に広まりました。

現在、まだ受診していない人も含めて150~200万人ほどの日本人がC型肝炎に感染しているといわれます。

またウイルス抗体の検査がまだおこなわれていなかった時代に輸血を受けた人も、感染している可能性があります。C型肝炎は主に血液を通して感染するため、性交渉や母子間の感染は稀です。

一方、日本人には少ないもののB型肝炎も肝臓がんの一因です。

感染ルートとしては母子感染が多くを占めていましたが、1980年代から対策が始まったことで、現在はストップしています。

新たに感染するとすれば性交渉がもっとも多く、また覚せい剤の回し打ちや入れ墨なども原因になります。

いずれのウイルスも、初期感染から長い年数をかけて肝炎を起こし、いずれ肝臓がんにつながるリスクがあります。

ただし感染が分かればインターフェロンなどの抗ウイルス治療で完治できる可能性がありますし、完治できなくても病気の進行を抑えながら経過観察が可能です。

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肝炎ウイルスの検査は、保健所に行けば無料で受けられる!

医療イメージ
肝炎ウイルスに感染していても、まだ症状がなく自覚していない「キャリア」と呼ばれる人たちがたくさんいると思われます。

特に40代以上の世代に多いといわれますので、ぜひ一度はウイルス検査を受けましょう。

今の日本は母子感染のリスクもなく、また医療現場で注射針を使い回したりすることはないため、新たに感染する心配はほぼありません。

ですから一生に一度の検査で、基本的に十分だとされています。

肝炎ウイルスの感染は、血液の採取で簡単に分かります。

女性は妊娠すると、初期検査として必ず受けることになっているのですが、男性は血液検査を受ける機会がなかなかない人も多いものです。

ほとんどの市町村では、保健所に行けば無料で受けられますので、ぜひ一度は調べるようにしてください。

ちなみに感染が疑われる行為があった場合、そのおよそ3週間後から検査で陽性が出ます。

それまでは性交渉や献血などは絶対にしないようにしましょう。

検査の結果ウイルスに感染していた場合は、適切な治療を受けます。まだ軽い肝炎の状態で済んでいれば、完治できる可能性も高くなります。

大切なのは早期に治療を受け、肝硬変や肝臓がんへの移行を防ぐことです。

飲酒も肝臓がんのリスクを上げるため、要注意!

「じゃあ、飲酒は問題ないんだ」と思われる人もいるかもしれませんが、そうではありません。

飲酒自体が肝臓がんの直接的な原因にはならなくても、肝機能を低下させることでリスクを上げる可能性は十分にあります。

実際、肝臓がんにかかった人には、肝炎ウイルスの感染に加えて飲酒する人が多いことが分かっています。

特に慢性肝炎を起こしている人の場合、お酒を飲むとさらに肝機能が悪化し、肝硬変や肝臓がんにつながる可能性が高まるという研究結果もあります。

ですから病気の進行を防ぐためにも、普段から適正飲酒量を守る、また肝臓の状態によっては禁酒することが大切です。

ちなみに肝臓がんのリスクが、コーヒーによって低下するという報告もあります。

毎日2杯のコーヒーを飲んでいる人は、肝臓がんの発症リスクが4割ほど低くなるとのことです。

もちろん普段飲まない人が無理に飲む必要はありませんが、お酒よりはコーヒーを飲んだほうが肝臓にはいいかもしれません。

By叶恵美

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