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気管カニューについて知っておくべきこと~そのメリットと危険性

咽が痛い高齢者の男性

医療現場では、呼吸状態が悪くなった場合、それを良好に保つための目的として、気管切開を行うことがあります。

子どもでも、脳性麻痺などの患者さん方は、呼吸状態が悪化しやすく、治療を繰り返すということが多いために、気管切開を行い気管カニューレという管を挿入することがあります。

そのため、口や鼻から呼吸するのではなく、その管を通して体内に空気や液体などを送り込みます。

気管カニューレは患者さんの呼吸状態を保つために必要不可欠なツールの一つです。しかし、使用を誤ると危険が伴います。今回はその危険性と注意点を解説したいと思います。

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気管カニューレのしくみとは

気管切開とは、のど仏あたりに穴をあけて、その穴から呼吸をします。しかし、穴を開けただけでは、呼吸しづらく、また閉塞してしまう可能性がありますので、そこに気管カニューレという管を挿入するのです。

たとえば、道路にはトンネルというものがあります。トンネルは、ただ穴を掘っただけではなく、穴が崩れないようにコンクリートで型取りをして車が通行できるようにしていますね。気管カニューレもこれと同様のことを行います。

気管カニューレのメリット

円形のチューブのような気管カニューレは、空気の通り道を確保したり、人工呼吸器と接続できたり、またアンビューバックといって手動でも換気が行えるものにも接続ができるといったメリットがあります。

さらに、看護技術として気管カニューレから、気管内吸引を行うこともできますし、吸入薬を直接的に気管に投与することもできます。

恐ろしいのは、動脈ろうをつくってしまうこと

メリットの多い気管カニューレですが、やはり人間にとっては異物ですのでデメリットもあります。気管カニューレの恐ろしいことは、動脈ろうをつくってしまうことです。

私の経験では、脳性麻痺で呼吸状態が悪くなった患者さんが、呼吸回数の上昇と筋緊張によって、気管カニューレが摩擦を起こして、動脈を破ってしまいました。その結果、その患者さんは、出血多量にてお亡くなりになりました。

このように気管カニューレには、一歩間違うと恐ろしい出来事を巻き起こす可能性もあるわけです。

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気管カニューレは呼吸状態を保つ上で必要なものですが、デメリットが隠されていることも知っておかなければなりません。

子供の場合は、細心の注意が必要

気管カニューレは、小さな子どもからご高齢の方まで多くの患者さんが装着することができますが、永久に留置するというわけではなく、取り外し可能なものが多いです。

しかし、ここで特に注意したいのは、気管カニューレの取り外しです。中でも、小児には細心の注意をしなければなりません。

子どもには気管カニューレがどのようなものかなかなか理解できません。

もちろん、子どもにも気管カニューレがどのようなものなのかについて説明をしますが、小さい子供の場合はそれを理解することが難しいことがあります。

そんな、子供の場合に危険なことは、気管カニューレが外れてしまうということです。

未発達の子供の体は、窒息を起こしやすい

子どもの場合は、呼吸状態の安定を図るために、さまざまな工夫をしなければなりません。なぜなら、子どもは肺の組織や機能が未発達ですし、肺を取り巻く肋骨も水平で肺が拡張しづらいからです。

成長が未発達な部分は肺や骨ばかりではなく、気管自体も細く、さらに呼吸様式も胸ではなく、腹式呼吸なわけですから呼吸する動作は、そもそも一苦労なわけです。

このような状態で、気管カニューレが外れた場合、細い気管、未発達な肺や骨が背景にあることから、空気の入り口が狭くなることで、酸素が吸えませんし二酸化炭素を外に出すことができません。つまり、窒息ということになりかねないのです。

感染にも気を付けなくてはなりません

気管カニューレが外れることの恐ろしさは窒息だけに留まりません。

気管カニューレが抜けた場合、もともと異物が入っていたことによって、その部分が腫れていることが予測されます。

つまり、気管カニューレが抜けて、再び挿入しようしても、入らないこともあれば、その腫れた部分を刺激してしまい、感染をおこしてしまうことも考えられるのです。

気管カニューレが外れないような工夫がとても大切になります。

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