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漫画『インベスターZ』の名言から学ぶ、投資家のマインド論

2013.11.21

漫画『インベスターZ』の名言から学ぶ、投資家のマインド論 はコメントを受け付けていません

今、雑誌『モーニング』で『インベスターZ』という投資の漫画が連載されています。

『ドラゴン桜』で有名な三田紀房先生が描いている漫画ですが、ここではその『インベスターZ』に登場した名言から、投資家のマインドについて書きます。

「投資の勉強なんてしなくていい」

これは漫画の連載初期に、主人公の先輩が主人公に語る言葉です。

名門中学校の「投資部」に誘われた主人公が、「じゃあ、まずは勉強してから」ということを言った時に、先輩がこう語るのです。
(この漫画は中学校が舞台です。投資漫画ですが)

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この「まずは勉強してから」というのは、投資に限らずすべての分野で、誰もが口走ることではないでしょうか。

起業でも「起業の勉強をしてから」という人が多いですし、子供が部活に入る時ですら、「笑われないように、先に一人で練習してから」ということもあるくらいです。

もちろん、勉強をするのはいいことです。しかし、「最初の一歩を踏み出す時に躊躇しない」ということも、投資で成功する上では非常に大切なことです。

今年大流行した「いつやるの?今でしょ」ではないですが、投資も「勉強してから」と言っているうちは、何もしないということが多いのです。

「その企業について論文を書けるほど詳しくなってから投資しろ」

これは、ウォーレン・バフェットが常々言っていたことです。

「勉強なんてしなくていい」という言葉といきなり逆のことを書かれて、面食らう方もいるかも知れません。

実際、『インベスターZ』でも最初は「勉強なんてしなくていい」と言われた主人公が、二度目の投資では「投資を勉強しろ!」と同じ先輩から言われて「???」と混乱しています。

実はこれは矛盾ではないのです。先輩はもともと「勉強は必要だ。だが、最初の一歩は躊躇するな」ということを言いたかったのです。

しかし、こういう曖昧な指示だと、大抵初心者は最初のハードルを越えられないので、最初は「勉強なんて要らない」という一言だけで済ませたのです。

つまり「指示を2回に分けた」ということです。(あえて2回に分けたのは、漫画の回ごとのストーリーに個性を出すためでもあるのですが…)

■ウォーレン・バフェットが企業研究を重視した理由

冒頭のバフェットの言葉に戻ります。正確に全文を紹介すると、

「その企業について1本の論文を書けるようになるまでは、その企業の株を買ってはならない」

というものです。(訳は人によって違いますが)

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この言葉でもわかるように、バフェットは投資の際の企業研究をとことん重視していました。

彼の投資スタイルはいわゆる「デイトレード」のような手法とは真逆であり、「本当に価値のある企業」に対して「ずっとお金を預け続ける」というスタンスでした。

株を売る(換金する)ということをしないので、手元に現金はほとんど入りませんが、代わりにその企業が成長すれば、バフェットの手持ちの株の価値はどんどん上がっていきますから、「現金」はなくても「資産」は増えていくわけです。

(投資用語でいう「キャッシュ」はなくても「フロー」は増える、ということです)

その企業が社会にとって価値のある企業であるかを判断するには、当然猛烈な研究が必要になります。

バフェットはただ研究をするだけではなく、まだ20代だった頃から、その企業のトップに会って、人格を確かめるということをしていました。

投資とは本来、こうした血の通ったものなのです。

「欲を出したら努力しろ」

再び『インベスターZ』の話題に戻りますが、作中の印象的な名言として「欲を出したら努力しろ」というものもあります。

主人公は、最初の投資でいきなり成功します。「ビギナーズラック」というものです。

成功した理由は、彼がネットゲームに精通しており、前々から「ゲーチキ(会社名)のゲームは面白い。今後も売れ続ける」と感じていて、そこに投資したからです。

いきなり3億円をつぎ込んで、それで成功したのですが、例の先輩はその直後「もう同じようにはいかない」と主人公に警告をします。

それは、「欲を持ってしまったから」です。最初「ゲーチキ」に投資した時の主人公の目は澄んでいました。

単純にゲーチキの作品が好きで、それだけの理由で投資をしたからです。しかし、彼はそれで儲かることを知ってしまった。

これによって「もう、そういう純粋な気持ちで投資はできなくなる」という警告を、先輩はしたのです。

そして、「欲を出したら努力しろ」という言葉を彼に投げかけたのです。

これは投資をするすべての人が心すべきことでしょう。投資では誰もが儲けたいのです。

バブルのように全員が儲かることもあれば、ゼロサム・ゲームのように「誰かが勝ったら誰かが負ける」ということもあります。

こういう厳しい世界で、欲を出した人間が成功するためには、一にも二にも努力しかないのです。

これは投資でなく、起業でも女性に対するモテでも、すべてにおいて言えることでしょう。「欲」はいいものです。人間の力の源泉です。

しかし、それを持った以上、もう澄み切った心ではないのですから、強く生きる必要があるのです。

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