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歯磨きしても虫歯になる人としなくても虫歯にならない人の違いとは?

2014.05.09

歯磨きしても虫歯になる人としなくても虫歯にならない人の違いとは? はコメントを受け付けていません

毎朝毎晩しっかり歯磨きしていても、いつのまにか虫歯ができていて大変な思いをする…そんな人は多いと思います。

一方、大して磨かなくてもめったに虫歯ができない人もいて、非常に不公平に感じるものです。

一般的に虫歯になりやすい人は、口内にミュータンス菌が多いなどの「体質」的な要素と、食事の内容をはじめとする「生活習慣」的な要素のどちらかが深く関わっていると考えられます。

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虫歯になりやすい生活習慣とは

スイーツを食べる女の子たち
虫歯は細菌による感染症であると同時に、生活習慣病でもあります。以下のような習慣がある人は、虫歯になりやすいことが分かっています。

1.口呼吸をしている

唾液には口の自浄作用があり、細菌が繁殖しにくい状態にしてくれます。ですから唾液の分泌が大幅に減ってしまう睡眠中に、虫歯ができやすくなるのです。
口呼吸が多い人はそれだけ口の中が渇きやすいため、虫歯のリスクが上がります。

2.甘いものが好き

虫歯の原因菌であるミュータンス菌は、砂糖を栄養源にする細菌ですから、甘いもののとりすぎは虫歯リスクを高めます。

ちなみに砂糖は「1日に何グラム以上」という量よりも、「どれだけ口に長く残るか」のほうが重要ですので、飴やキャラメルなどは非常にハイリスクになります。

3.飲食の回数がバラバラで多い

砂糖のとりすぎ以上に虫歯と深く関わるのが、「摂取する回数」です。

ミュータンス菌の栄養分となる食事や飲み物が入ってくると、およそ3分で菌が活動を始めるのですが、まずは口内を酸性に傾けて歯を溶かす「脱灰(だっかい)」からスタートします。

しかし食後から時間がたつと、唾液によって口内は中性に戻り、再び虫歯ができにくい環境になるのです。この修復システムを「再石灰化」といいます。

つまり1日に何度も飲食を繰り返すと、再石灰化するヒマもなく口内が酸性に保たれ、それだけ虫歯ができやすくなるのです。しょっちゅうお菓子をつまむ、常に飴を舐める、ダラダラと食事をする人などは高リスクといえるでしょう。

4.カフェインのとりすぎ

コーヒーやお茶などに含まれるカフェインには利尿作用があるため、一時的に唾液の分泌が抑えられてしまいます。その結果、口内が渇いてミュータンス菌が繁殖しやすくなり、また歯の再石灰化も妨げられてしまうため、虫歯につながります。

いつもコーヒーばかり飲んでいる人は、ぜひ意識して普通の水も飲むように心がけましょう。

虫歯になりやすい体質とは

歯を指さす女性
虫歯のなりやすさには、確かにもともとの体質も関わっている場合があります。具体的には以下の2つです。

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1.ミュータンス菌の量

虫歯はミュータンス菌によって引き起こされる病気ですので、この菌がどれだけ口内にいるかによって「できやすさ」は変わります。
ミュータンス菌は赤ちゃんの口には存在せず、多くは親など他者からの感染によって入ってくるものです。

よく「虫歯は遺伝する」といわれますが、正確には親の持っているミュータンス菌が、幼少期の子どもに感染することが主な原因と考えられています。

ちなみにミュータンス菌の数は、「カリエスリスク検査」という唾液を採取する検査で調べることができます。実施している歯科医院に相談してみてください。

2.歯並びや歯の形状

八重歯があるなど歯並びがデコボコしていると、歯ブラシが届きにくいため虫歯リスクは上がります。また歯の表面に深い溝があるなど、形状によっても虫歯のなりやすさは変わります。

いつも同じような部分が虫歯になる人は、デンタルフロスを使うなどしてしっかり清掃するか、矯正歯科などで相談してみるのもいいでしょう。

虫歯予防のポイント~ミュータンス菌は除菌できるの?

上記を踏まえると、虫歯になりやすい人が虫歯を防ぐためには、次のような努力が必要です。

1.甘いものは控えめに、食事は規則正しくとる
2.水分を多めにとるなどして口内の乾燥を防ぐ
3.特に寝る前は、フロスを使って念入りに歯磨きを

ちなみに、もともとミュータンス菌の量が多い人にしてみれば、「菌を死滅させるのがもっとも簡単で確実」のように思えるかもしれません。

しかし細菌はみずからの身を守るために「バイオフィルム」という隠れ家を作り、その中に住み着いていますので、すべてを除菌するのはなかなか難しいのが現状です。

今のところ歯科でおこなわれている、バイオフィルムを破壊する除菌治療としては「3DSシステム」があります。これは抗菌剤入りのマウスピースを約1週間装着することでミュータンス菌を死滅させる方法で、4ヶ月ほど効果が持続するとされています。

また最近では東北大学が、より短時間でミュータンス菌をほぼ確実に死滅させる方法を開発しました。過酸化水素水とレーザーを使ったもので、実用化に向けて現在も臨床研究が進められているところです。

もっとも世界中のミュータンス菌を死滅させることは不可能ですので、虫歯予防のためには何はなくとも歯磨きが基本であることに変わりはありません。

By 叶恵美

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