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脳疾患で突然倒れて死なないために~あなたの命を守る予防法 

2014.03.31

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さっきまで元気だった人が、急に倒れてそのまま帰らぬ人となる…そんな恐ろしい可能性があるのが、脳疾患です。

脳梗塞やクモ膜下出血…これらの病気で命を落とさないために、できることをご紹介します。

脳疾患にはどんなものがあるの?

脳疾患の中でも、突然命を断たれる可能性が高いのは「血管性」の病気です。

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脳を走る血管が詰まる、もしくは破裂すると、症状によってはそのまま亡くなる場合もあります。

実際、血管性の脳疾患は日本人の死因において、がんと心疾患に次ぐ第3位となっているほどです。

まず1つは「脳梗塞」です。脳の動脈に血栓ができ、完全に詰まることで起こります。

動脈が詰まってしまうと脳細胞に酸素や栄養が送られなくなりますから、すぐに細胞が壊死を始めてしまいます。
詰まった部位によっても症状は異なりますが、体の半身がしびれる、ろれつが回らなくなる、片目だけが見えづらくなる、などの症状が代表的です。

こうした徴候が見られたら、すぐに病院にかかる必要があります。

一方、脳の血管が破れて出血する病気を「脳卒中」といいます。「脳内出血」「クモ膜下出血」などがこれに当たります。

出血した部位によって予後が異なり、特に「脳幹」の場合は回復が絶望的になります。また命は助かっても、後遺症が残る可能性は否定できません。

クモ膜下出血の場合、急に激しい頭痛を訴える患者さんが多く見られます。

これらの脳疾患にはさまざまな原因が考えられますが、いずれも共通しているリスクファクターは「高血圧」「喫煙」「飲酒」などです。

遺伝的要素も多少あるものの、生活習慣の改善によって予防できる確率も高いといわれています。

脳疾患と「高血圧」には深い関わりがある

脳梗塞も脳卒中も、血圧の高さは重要なリスクファクターです。

そもそも血圧とは、血流によって血管壁にかかる圧力のことを指します。

ホースで考えると分かりやすいのですが、新しいホースはしなやかで、中に汚れもついていないため水がよく流れます。これが若く健康な血管です。

しかしホースが古くなると、柔軟性が失われて硬くなります。

また内側に汚れが蓄積するため、水の流れが悪くなってしまいます。

これが中高年層に多い血管の状態で、いわゆる「動脈硬化」です。

こうなると、血液が流れにくくなるため血管壁にかかる圧力が高くなります。

血が血管壁をぐいぐいと押しながら流れている状態です。

すると血管壁がダメージを受けて破れやすくなり、出血のリスクが上がります。

さらに血中の悪玉コレステロールなどが血管壁に入り込みやすくなるため、「プラーク」と呼ばれる付着物がつきやすくなってしまいます。

このプラークが何かの拍子に破れ、それが脳の動脈で詰まってしまうと「脳梗塞」になるのです。

ちなみに心臓の動脈で詰まった時は「心筋梗塞」になります。

ですから脳疾患を防ぐためには、高血圧を防ぐことが非常に大切です。

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高血圧を予防する生活のヒント

高血圧の予防のために、ぜひ以下のことに気をつけましょう。

1.塩分を控える
「塩分を過剰摂取すると、高血圧になる」という話は聞いたことがあると思います。

これは体内の塩分濃度を下げようと体が水分を欲し、血液量が増えてしまうことが原因です。

一方、野菜や果物に含まれる「カリウム」には、体内から塩分を出す働きがあるため、積極的に食べましょう。

2.喫煙と飲酒はほどほどに
タバコを吸うと血管が収縮するのは有名な話です。「血管が狭くなる=血圧が高くなる」ということですから、脳疾患のリスクが大幅に上がってしまいます。

また飲酒も要注意です。

お酒はタバコと違い、少量であればリラックスに役立つとされますが、長期間にわたって飲み続けている人では血圧が高くなりやすいことが分かっています。

おそらくアルコールの過剰摂取が、体内のカリウムやマグネシウムの量を低下させるためではないか、と考えられています。ぜひ「適正飲酒量」を守るようにしましょう。

3.肥満にも気をつける
肥満は高血圧をはじめ、あらゆる生活習慣病と深い関わりがあります。糖尿病も脂質異常症も、肥満体型の人のほうが高リスクです。

適度な運動を日常の中にとり入れ、適正体重を維持するよう努めましょう。

4.コレステロールをなるべく減らす
悪玉コレステロールは、血管壁に付着しやすいため動脈硬化の大きな一因となります。

特に高脂肪の食品に多く含まれますから、なるべく避けるようにしましょう。

ちなみに魚や植物性の油には、コレステロールを下げる働きのある「不飽和脂肪酸」が含まれています。

定期的な「脳ドック」で、異常の早期発見を

脳疾患で命を落とさないようにするためには、異常をいち早く発見して治療することも大切です。

脳梗塞も脳卒中も、ある日突然発作が起こる場合が多く、倒れた時には手遅れになりがちです。

特に高血圧の人や、生活習慣病にかかっている人、また家系的に脳疾患が多い人は、定期的に「脳ドック」を受けるようにしましょう。

脳ドックは、脳神経外科で受けることができます。

血圧の測定はもちろん、血液検査で血糖値やコレステロール、中性脂肪などの量を調べます。

また「眼底検査」という目の検査も広くおこなわれています。

目の血管は脳の血管とつながっているため、異常の発見に役立つからです。

脳の画像検査としては、MRIが代表的です。

強い磁場を利用して、脳の断面図を撮影するもので、血管の異常を発見できます。

ちなみにCTと違って被ばくの心配はありません。

ただしクモ膜下出血の場合は、CTのほうが発見しやすいため、心配な人はどちらも受けられる病院を選ぶといいでしょう。

その他、心筋梗塞や不整脈を調べるための心電図検査や、首の頸動脈を調べるエコー検査などもとり入れられています。

一般的に脳ドックは、2~3年に1度受けるだけでも脳疾患のリスクをかなり軽減できるといわれていますので、ぜひ活用してみてください。

By 叶恵美

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