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カップヌードルにはなぜエビが入っている?~そこには深いワケがあった

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カップヌードルといえば、カップラーメンの代表格です。中にはエビが入っています。ラーメンにエビが入っていても別におかしいことではありませんが、なぜエビなのか、ご存知でしょうか?

これには、カップヌードル発売当時の時代背景が大きく関わっていたのです。今でこそカップラーメンはどこにでもありますが、当時の人にとっては物珍しく、絶対に売れないとさえ言われていました。

全国的に販売されるまでには、開発当初からいくつもの難関が立ちはだかっていました。それらを振り返りながら、身近なカップヌードルの魅力を再確認してみましょう。

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日清食品最大のピンチ、アメリカに販売経路を求めるも…意外な落とし穴

1960年代後半、袋入りのインスタントラーメンの販売が伸び悩み、工場ラインが停止する日も珍しくないほどの危機を迎えていました。創業者である安藤百福は、新たな販売経路として他社と競合しないアメリカを選びました。

しかし、ここで思わぬ落とし穴がありました。日本ではどの家庭にもある「丼ぶり」のような深い食器が、アメリカにはなかったのです。この時、アメリカのバイヤーがとった行動を見て、社長の体に衝撃が走りました。

紙コップにインスタント麺を砕いてお湯を注ぎ、フォークで食べていたのです。もし、これを商品化したら絶対に売れる、と確信した社長は、さっそくカップヌードルの開発を始めます。

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フリーズドライ技術を食品に

日清が医薬品の開発を始めると聞いたため、それを目的に入社していた社員、大野一夫氏は、社長にカップヌードルの具を作るよう命じられました。

大野氏は当初、適当に乾燥食品を持ってくればいいと安易に考えていましたが、たった3分で戻るような乾燥食品などありませんでした。

そこで思いついたのが、医薬品加工法のひとつだった「フリーズドライ」でした。この手法を食品に転用したことで、長期保存可能かつ3分で食べられる乾燥具材を作ることが出来ました。

その後、大野一夫氏はフリーズドライ製法の第一人者となり、日本のみならず世界各地でそのノウハウを広めることになります。

色鮮やかなエビを具材に選ぶ

カップヌードルは、飛行機の機内食のような、豪華かつ便利な食品を目指していました。その具材として、特に日本人が好むエビが具材の代表として選ばれました。

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今でこそ、乾燥具材はお湯で戻せば食べられるようになると皆知っていますが、当時は「これは食べ物なのか?」と思われるのが当たり前でした。しかも蓋を開けた瞬間に美味しそうに見えなければいけません。

当時流通していたエビはどれも、フリーズドライ加工をすると黒ずんだり、形を保てず崩れたりしました。

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数多くのエビの中で唯一、インド洋産の「プーバラン」という当時では高級食材とされていたエビのみが、フリーズドライ加工後も形を保ちつつ、鮮やかな赤色をしていたため採用されました。

他にはネギ、タマゴ、成型肉などが選ばれ、現在のカップヌードルとほぼ同じものが出来上がっていました。ピーマンなども選考対象にあったようですが「ピーマンは好き嫌いが多い」のひと言で没となったようです。

カップヌードルを売り込むも、まさかの門前払い?

いよいよカップヌードルが完成するも、初期のカップヌードルは通常の袋ラーメンの4倍近い値段であり、通常の食品販売ルートではほとんど売れませんでした。

カップ入りではあるものの丼ぶりはどこの家庭にもあったため、その便利さもほとんど伝わらなかったのです。商社から相手にされない以上、他の方法をとるしかありません。

カップヌードル開拓の新たな路線として、消防署や病院などの夜勤が多い業種を相手に売り込んだところ、これが非常に好評だったのです。特に自衛隊からは、簡単かつ調理済みの食品であるため大量に購入してもらえました。

続いて、銀座で宣伝を兼ねた路上販売が行われました。これが、たった4時間で2万食を売り上げるという大成功を収めます。開発者たちの苦労が報われた瞬間でした。

全国中継されたあさま山荘事件により有名に

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昭和47年におきた「あさま山荘事件」が、カップヌードルを全国的に広めることになります。

数多くの機動隊の食事として、カップヌードルが選ばれました。当時の事件現場は、マイナス15度にもなる極寒であり、通常の弁当であれば凍りついてしまい食べられないのです。

その点、カップヌードルであればお湯を注いで3分、凍りつく前に温かいまま食べきることが可能です。

その映像がテレビ中継され、カップヌードルは一斉に注目を浴びました。首都圏のみでなく、その後、全国的に販売されることとなり、またたく間にカップヌードルは国民的食べ物となります。

重要な保存食としてのカップヌードル

カップヌードルに限らず、化学調味料が多く含まれているカップ麺は、栄養面的には日常食に適しません。それであっても重要な食事であると、筆者は考えています。

仕事で忙しい時や、長期の停電が続いた時など、自由に食事が出来ない環境でも、お湯さえあれば温かい食べ物にありつけるのです。

一部では「カップ麺は体に悪いから食べてはいけない」ともされています。しかし震災などに直面した時などは、今日明日運動するための体力が、健康以上に重要なはずです。

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いつか来るかもしれない震災への対策に、カップヌードルを幾つか用意するのも良いかもしれません。

by 小川

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