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統合失調症の治療で処方される抗精神病薬と新薬の正しい知識

研究イメージ

統合失調症の主な治療方法は、抗精神病薬を服用していくということです。抗精神病薬は、精神を落ち着かせる効果を持っています。

ですから、服用を始めると興奮して感情が高ぶっている状態がおさまってきます。壁を殴ったり物を投げたりしていた状態も落ち着いてくることが確認できるはずです。

抗精神病薬と新薬の正しい知識について紹介してみたいと思います。

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症状は数か月程度で落ち着いてくる

さらに飲み始めてから1週間~1か月程度が経過すると妄想や幻覚なども収まってき始めます。抗精神病薬の主な薬効は、統合失調症の陽性症状を良くするという効能を持っているのです。

数か月程度でほぼ病状が落ち着いて、急性期以前の状態と変わらないようなこととなります。この期間は、家族にとっては久しぶりに感じることができるやすらぎのひと時となることでしょう。

服薬を自己中断すると90%以上の確率で2年以内に発症

安堵感は気のゆるみに繋がります。このタイミングで薬の服用をやめてしまうような患者さんが非常に多くいるようです。家族の方も、病状が落ち着いたからといって病院を勧めることが少なくなっていく傾向にあるようです。

しかし、統合失調症は高い確率で「再発」を起こします。この事態を防ぐためには、病状が落ち着いた後にも薬を飲み続けていく必要があるのです。

より具体的な数字を示して説明しましょう。薬を飲み続けていた場合には再発率は30%程度にまで抑えることができます。しかし、服用を自己判断で中止した場合には90%以上の確率で2年以内に発症してしまうのです。

再発を防いでいくためにも、薬の服用継続は非常に大切です。

どんな副作用があるのか

効果がある薬である以上、どうしても副作用は生じてしまいます。統合失調症の主な治療薬である抗精神病薬についても同じことが言えます。

この副作用がやっかいで、本人の大きな苦痛の原因となっています。症状をできるだけ避けようと、服用を途中で中止してしまう方も少なくはないのです。

具体的には以下のような副作用が知られています。
※薬の種類や量によって発現は異なりますので、医師・薬剤師からの説明を十分に聞くようにしましょう。

・眠気

最も一般的に出る症状です。興奮を抑える作用の反動として、どうしても鎮静作用が必要となるのです。

・抑うつ

これも鎮静が過ぎた結果と言えるでしょう。うつ病に近い状態となってしまいます。

・アカシジア

その場でじっとしていることができなくなってしまう症状です。

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・髙プロラクチン血症

プロラクチンと呼ばれるホルモンの分泌が過剰となってしまう症状です。女性では生理に関する問題、男性では女性化やEDなどが出てしまうことがあります。

・急性ジストニア

首周りの筋肉が過度に緊張してしまう状態です。話すことができなくなったり、白目をむいてしまったりなどの症状がみられます。

・パーキンソン病

指などの震えが出てしまう症状です。

・遅発性ジスキネジア

下や口が意思に反して動いてしまう症状です。

・体重増加

食欲が増進され、急激に体重増加してしまうこともあります。

・糖尿病
血糖値を処理する能力に問題が出てしまい、糖尿病となってしまうこともあります。

承認後20年がたった薬でも「新薬」

「新薬」と言いますと、新しく発売されたばかりの薬というようなイメージを持ってしまうかもしれません。しかし、このような理解は実は誤りです。統合失調症の新薬「リスペリドン」は1996年に承認されたものでもうすぐ20年近くが経とうとしています。それでも「新」薬と呼ぶのです。

では、どういう意味でこのような名称となっているのでしょうか。それは、従来までのメカニズムと違うアプローチによって効くという意味。つまり「新しいメカニズム」で効果を発揮するものを新薬と表現しているのです。

国内で認められている抗精神病薬

現在、統合失調症の治療に用いられている抗精神病薬の新薬は、以下の8種類が国内で認められています。
・リスペリドン(リスパダール)
・オランザピン(ジプレキサ)
・クエチアピン(セロクエル)
・ペロスピロン(ルーラン)
・アリピプラゾール(エビリファイ)
・ブロナンセリン(ロナセン)
・クロザピン(クロザリル)
・パリペリドン(インヴェガ)
※括弧内部の名称は商品名です。

従来の治療薬と新薬との違い

従来の抗精神病薬とは違ったメカニズムによって効き目を発揮する薬。それを新薬と呼んでいます。アプローチが異なるため、従来薬では十分な効果を発揮することができなかったような方にも、一定の効果が認められることが分かっています。

それに加え、効き目の良さ・機能の改善などの効果もあるようですが、立証されているわけではありません。ドーパミンという一つの神経伝達物質に働きかけるだけではないため、副作用も全体的に少なくなっているのだとか。

従来は効かなかったような方に用いられている新薬。現在では様々な研究が進んできていますから、より一層効果的な新薬が登場してくる可能性もあります。そのため、大きな期待を寄せている方もいることでしょう。

服用するだけでは一定の限界があることを知っておくこと

期待をするなというわけではありませんが、薬はやはり万能ではありません。新しい作用でも十分に効かない可能性もあります。

また、これまでとは違うメカニズムなのですから、起こってくる副作用も従来のものとは違うものとなります。クロザピンという新薬は、血中の白血球の数を減少させてしまう恐ろしい副作用をもたらすことがあると言われています。

このように問題点も存在しているということを知った上で、上手に投薬治療を続けていくようにしましょう。薬には一定の限界があることを知り、心理社会的療法も併せて実施していく必要があるということも知っておきたいものです。

どの新薬を用いるかについては、医師の裁量の範囲内ですので指示に従い用法用量を守るようにしましょう。

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