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統合失調症患者を強制入院させるために創設された移送制度とは

2013.12.20

統合失調症患者を強制入院させるために創設された移送制度とは はコメントを受け付けていません

統合失調症患者の強制入院そして移送制度について紹介してみたいと思います。

患者を病院に連れて行こうとしさまざまな説得などを行った。しかし、どうしても本人が承諾しない。このようなケースは珍しくはありません。

できることなら同意の下で病院に連れていく方が好ましいのですが、手をこまねいているとどんどん病状が悪化していくこともあります。

ある程度のラインで、「強制的」に病院に連れていくことを検討しなければなりません。

できれば病院の側から迎えをよこしてもらえないものか、と思うでしょうが、病院としては往診の他に手のつくしようがありません。

法律上、患者さんでない方を治療側が強制的に連行するということはできないわけです。

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自治体職員が迎えに来て、病院に連れていってくれる

なかなか実効性のある方法が存在せずに家族が苦しむ。

このような状況を改善するべく創設された制度が移送制度と呼ばれるものです。

精神障害を持っている・疑いがある者、なおかつただちに入院措置が必要な人を対象とした制度です。

この人を、自治体職員が迎えに来て、病院に連れていってくれるのです。

家族などの説得もむなしく、統合失調症患者さんがどうしても病院に行ってくれない場合のための制度でもあります。創設されたのは2000年です。

非常に便利な制度でありますが、手続が複雑で多少時間が必要となってしまいます。

自治体によっては対応をしてくれないようなところもあるようで・・・あくまで最後の手段として認識しておくようにするといいでしょう。

本来ですと、この制度をより有効になるように改正していかねばならないのですが、様々な問題・議論があるため状況が改善しないようなのです。

今後、さらに議論が進んでいくことが期待されます。

手続きと入院までの流れ

1.保健所などに相談

扶養義務のある方、もしくは保護者が保健所・自治体の役所に相談をすることから始まります。

2.事前の調査

相談を受けた側は、家族などから事情・状況などをヒアリングして、本人の状態を確認します。

3.検討会議

そのヒアリング結果に基づいて、診察が必要かどうかを検討していきます。

ここで判断されるのは、十分に手を尽くしているかどうか、ただちに入院が必要なのかどうか、という点です。

もしもこの条件を満たしていない場合には、「診察不要」ということで手続は終わってしまいます。

4.指定医の診察

診察が必要と決定された場合には、指定されている医師に命令が下されます。

それに基づいて、患者さんを指定医が診察していきます。ここで判断されるのは入院が必要かどうかという点です。

5.移送

医師が必要と判断した場合には、具体的な移送手続きに進んでいきます。

自治体などの側が人員を準備した上で自宅に赴き、車などで指定医の元へと連れていくのです。

6.強制入院

この際、保護者が同意をすれば医療保護入院という扱いとなり、期間無制限で入院をすることができます。

保護者の同意が得られない場合などには、応急保護入院という72時間に限った入院のみが実施されることになります。

保護室と呼ばれる部屋に入れられて、ある程度症状が落ち着くのを待って治療を進めていくこととなります。

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すべての手続きが完了するまで1か月

移送手続きは、様々な段階を経て慎重に進められます。

患者さんの人権保護という観点からは、非常に大切なことであることには違いありません。

しかし、すべての手続を完了するまでに1か月前後の期間が必要となってしまうというデメリットがあります。

その間に病状はどんどん進行していきますし、回復も困難となります。

移送手続きをお願いしたからと言って、家族が説得をやめることはできるだけ避けるようにしたいものです。

当人の同意の下で治療を進めていくのがベストなのですから。

もちろん、制度上の問題は存在しています。もうすこし迅速にサービスを提供するように改正をすべきかもしれません。

現実的には措置入院が実施されたのは10年でわずか

措置入院を実施するのは、都道府県か政令指定都市のいずれかとなります。

全国で60か所以上の自治体がこれに該当するのですが、残念ながら一度も実施していないという自治体も20近く存在しています。

そのうち半数以上は、そもそも制度を実施するための準備すらしていないという状況。

地方自治という名目上、地域によって対応が全く違ってきているわけです。

全国的に見ても、措置入院が実施されたのは10年で2000件弱。

統合失調症の患者さんの数が100万人近くいると言われている状況下では、到底対応できているとは言うことができません。

この行政サービスの不調のため、さまざまな民間悪徳業者なども連行代行サービスを実施して被害が拡大してきている状況です。

どうにかして改正しなければならないと言われているようです。

一歩間違えば「逮捕罪」に問われる可能性も

なかなか病院に行こうとしない統合失調症患者を強制入院させるために移送制度というものが設けられているわけですが、なかなか利用することが出来ていないということがご理解頂けたかと思います。

このような場合には、どうにかして家族自身が病院に運んでいく必要があります。

どのような方法が考えられるでしょうか?車を持っている場合には、様々な工夫が可能です。

たとえば、泊りがけの旅行に行くという名目で車に運び込み、本人が寝ている隙にこっそりと病院に搬入する。

本人の抵抗が強い場合には、男性親族の力を借りて縄などで縛り上げて病院に連れていくという方法も考えられます。

もっとも、このような方法に関しましては、人権保護の観点から問題があるという考え方も存在しています。

「逮捕罪」に問われる可能性すらあるのです。

本人が激しく抵抗することがあるということも覚えておきましょう。

物を投げられたり逃走したりすることも十分あり得ます。

また、連れていく病院に対しては事前に連絡を入れて、打ち合わせをしておく必要があるでしょう。

このようにすることで、受入れがスムーズになります。病院について暴れ出しても、病院スタッフが力を貸してくれます。

まずは病院の敷地内まで運び入れること。これを目標に動いていきましょう。

もちろん、当人には気づかれないようにこっそりと計画を進めていくことが大切です。

民間業者が「移送」を代行するサービス

公的な移送制度などが十分に機能しない状況の中、民間業者が「移送」を代行するサービスに乗り出しています。

このような移送業者は、病院に行きたがらない患者さんを、家族に変わって説得したり病院に連れていってくれたりしてくれます。

基本的には説得を行うのですが、対応してくれない場合には強引に連れ出して病院に運ぶのです。

一人暮らしで部屋に引きこもっているようなケースでも、専門の器具を使ってチェーンなどを破壊して突入するようです。

もちろん、このような襲撃を受けた本人は、激しく抵抗することもあります。

場合によっては、ベランダから逃げようとして転落死というようなケースもありうるのですから、事前にきっちりと対策を講じておく必要があります。

民間業者の利用料金は数十万円程度

業者によって料金相場は様々ですが、場合によっては300万円を超えるような請求が来たこともあるようです。

全体的に額は高く、数十万円程度は覚悟をしておく必要があると言われています。

また許可などの不要な業種ですので、悪徳業者もはびこっている様子。

ネット上の評判や家族会などの話を参考にして業者を適切に選んでいくようにしたいものです。

もちろん、この選択肢は、かなり強引な部類に入ります。

お金を積んで患者を「売る」ような行為をしたのですから、本人にとっては非常に大きな心の傷となってしまうこともあるでしょう。

それでも、治療を早く行う価値はあります。やがて判断能力が正常になれば、本人の理解もとりつけやすくなるでしょうから。

このような代行業者は、一つの選択肢としては十分に検討の価値があると言えるでしょう。

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