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ジェネリック医薬品ってどうなんですか?~そのメリットとデメリット

4種類の内服薬

現在、国が熱心に普及に励んでいる「ジェネリック医薬品」。しかしジェネリックの利用を呼びかける広告の中には、「いいことばかり」のようにうたっているものも多く見られます。

ジェネリック医薬品のメリットとデメリットを正しく知り、納得した上で使いましょう。

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ジェネリック医薬品のメリット1「薬代の安さ」

お金の上に乗せた薬
ジェネリック医薬品の最大のメリットは、価格の安さにあります。国が普及に力を入れているのも、まさにこれが理由です。

新薬の開発には、10年以上にわたる長い年数と、千億ともいわれる莫大な費用がかかります。しかしジェネリックの場合、特許の切れた先発薬と同じ成分を使って作られますので、年数もお金も大きくカットすることが可能です。その結果、自然と薬価は低くなり、発売時価格は「先発薬の6割」となっています。

さらに2年ごとにおこなわれる薬価改定において、どんどん価格は引き下げられていきます。

誰でも、医療費はなるべく抑えたいもの。特に長く使い続ける必要のある薬では、積もりつもって年間あたり数万円の差が出ることもあります。
つまりジェネリック医薬品は「家計に優しい」薬なのです。

家計のみならず、ジェネリック医薬品は「国家の医療費」の節約にもつながります。少子高齢化が進む今、年間の国民医療費は40兆円に届く勢いです。そもそも国の税収が40兆少しですから、私たちの税金のほとんどが医療費に使われているといえます。

そのうち薬剤費の占める割合は、およそ3割に過ぎませんが、それでも薬をジェネリックに切り替えることで1兆円強の節約はできる見込みです。

正直、このままいけば日本の医療制度はきわめて危険な状態になっていくでしょう。保険料の値上がりはもちろん、窓口の負担額も増えていくことは避けられません。実際2014年4月からは、70~74歳の自己負担額が1割から2割に引き上げられます。

そう考えると、「我が家はそんなに病院にかからないから、ジェネリックに変えても微々たる差でしかない」と他人事でいることはできなくなりそうです。

ジェネリック医薬品のメリット2「先発薬より優れた薬もある!?」

価格の安さのほか、ジェネリック医薬品のメリットとしては「製剤の工夫」も挙げられます。

新薬と比べ、ジェネリックは競争の激しい市場です。人気のある薬の特許が切れれば、複数の後発品メーカーから一斉にジェネリックが発売されますので、「その中でいかに生き残るか」が問われます。

そこで薬を飲みやすいサイズや味に変えたり、何の薬かひと目で分かるよう薬に印字したり、水のない状況でも飲めるような錠剤を作ったりと、各社はさまざまな工夫を凝らしています。

そうして長い間「少しでも高品質なジェネリックを」との思いで研究開発に励んできた会社は、いつしか高い製剤技術を身につける可能性もあります。実際、ジェネリックの中には「扱いやすさ・効能・成分の純度」などにおいて、先発薬をしのぐ商品もあるほどです。

もっとも、数あるジェネリックの中から信頼できる薬をどう見極めるかという問題はまだ残りますが、今後は「本当にいいものだけが残っていく」可能性も大きいと考えられます。

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ジェネリック医薬品のデメリット1「玉石混交状態」

薬とコップの水
上記の通り、ジェネリックの中には先発薬以上に優れた薬も存在するのですが、現段階ではその見極めが難しいという問題があります。

いずれのジェネリックも、国の定める試験をクリアして発売されており、それ以上のデータはほとんど公表されていないのが現状です。ですから今後は、会社や製品ごとにランク分けするなどのシステムを確立する必要があるかもしれません。

ジェネリック医薬品のデメリット2「効果が同じとは限らない」

ジェネリックの内服薬では、先発薬と効き目に違いがないかどうかを調べるために検査がおこなわれています。ただし主成分以外の添加剤や、錠剤のコーティングの仕方などには違いがあるものも多いため、「先発薬とまったく同じ薬ではない」ことは認識する必要があります。

実際に現場では、患者さんから「先発薬に戻してほしい」という声が寄せられることもあるようです。

もちろん「ジェネリックで重篤な副作用が起こる」ということはまずないのですが、薬は人によって相性もありますので、すべての患者さんに先発薬と同じ効果があるとは限りません。

また前項で説明したように「品質にばらつきがある」可能性も否定できないでしょう。一部の医師がジェネリックを使いたがらないのも、こうした理由が大きいようです。

特に血圧や血糖値をコントロールする薬などは、毎日の健康を維持するために重要ですので、ジェネリックへの切り替えが進まないといわれています。また抗うつ薬や抗不安薬なども、特定の銘柄に対する患者さんの信頼が大きいことから、ジェネリックは積極的に使われない傾向にあります。

ジェネリック医薬品のデメリット3「安定供給の難しさ」

薬局で業務をする薬剤師
ジェネリックは、1つの先発薬に対して複数の種類が発売されますから、いわば生き残りを賭けた競争が起こります。たとえば鎮痛剤で有名な「ロキソニン」などには、数十種類ものジェネリックが出ているほどです。

ですから、やがてその中から製造がストップしてしまうものも出てくるリスクがあります。

また調剤薬局によって、どのジェネリックを置くかの判断も異なります。在庫スペースには限りがありますので、同じ成分の薬をいくつも置くことはできません。

さらに新薬と異なり、ジェネリックは流通が遅いことも問題視されています。いざ在庫が切れた時、新薬であればその日のうちに配送されることも多いのですが、規模の小さいジェネリックメーカーの場合、数日後ということもあり得るようです。

このようにジェネリック医薬品にはメリットもデメリットもあります。今後は「本当に信頼できるジェネリック」が残り、流通も安定して、私たちが安心して使えるようになっていくことが望まれます。

By 叶恵美

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