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中国の不動産バブル -北京がダントツで危険な理由

The central business district in beijing,China

中国の不動産バブルが崩壊寸前ということは、多くの人が知っているでしょう。

その中国の不動産の中でも、一番バブルが大きいのが「北京」です。

北京の不動産バブルの要点をまとめると、

・起きた理由…富裕層は全員北京に住みたがる(北京にしかないものが多い)
・レベル…中国のGDPの4割が、北京のマンションの総額で占められる
・崩壊していない理由…崩壊すると、中国のGDPが一気に下がってしまう

というものです。詳しく説明します。

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中国人富裕層は、なぜ北京に住みたがるのか?

中国人で上昇志向のある人は、大部分が北京に住みたがります。

(北京でなければ海外か、何か個人的な理由があって、別の土地に住みたがります)

私は何度か中国に留学したり滞在したりしましたが、中国人の友人もやはり同じことを言っていました。

では、なぜ彼らは北京に住みたがるのでしょうか。

■日本と違い、一流のサービスが北京にしかない

たとえばがんの治療は、日本なら全国の各地で受けられます。

しかし、中国の場合まともながん手術は、北京でないと受けられないのです。

がんだけでなく、あらゆる難病の手術は、北京でないと受けられません。

医療に限らず、教育でも何でも一流のサービスはすべて北京に集中しているんですね。

そのため、

・富裕層がみんな北京に住みたがる

・北京がビジネスチャンスの宝庫になる

・ますます富裕層が北京を好む

というサイクルが生まれるわけです。

富裕層が住みたがれば、当然普通ではありえない高値がマンションにつきます。

そのため、上海などの大都市を遥かに上回るほどの不動産バブルが、北京で起きたのです。

北京のマンション総額だけで、GDPの4割

北京のマンションの中で、ある程度の富裕層が住むのは「5環内」という、中心エリアです。

この数字が小さくなればなるほど中心に近いということで高くなります。

この5環内のマンションの時価総額を合わせた金額は、「19兆6000億元」。

これは日本円にすると、約320兆円です。

そして、中国のGDPが51兆8000億元(日本円で、約800兆円)なので、見出し通り「GDPの約4割が北京のマンション」なのです。

「中国全体のマンション」ではなく「北京のマンションだけ」でこの比率なんですね。

中国の不動産バブルが北京を中心に起きているということが、このデータからもよくわかります。

また、これが崩壊すると中国経済にとっても大打撃なので、崩壊させないように国をあげての対策も取られています。

「自転車操業をしつつ、軟着陸を狙う」という印象です。

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一流企業のエリートが共働きでも、マンションを買えない

北京のマンションは、「やや不便」とされるエリア(4環、5環と呼ばれるエリアの中間)でも、日本円で約5000万円します。

中国では共働きが普通ですが、両方大卒のエリート夫婦でも、世帯年収は約480万円です。

つまり、「やや不便なエリア」のマンションであっても、「共働きエリートの年収の10倍」が必要なのです。

■マンションの購入費用は、年収の3倍まで

人間がマンションを買える金額の上限は「年収の3倍まで」と言われています。

なので、上の共働きエリートの場合は、約1500万円までということです。

なので、5000万円のマンションは、エリートが共働きをしても買えないレベルなんですね。

ましてや庶民に買えるわけがないので、北京の人々にとってマンションというのは、夢のまた夢となっているのです。

富裕層でない人でも北京のマンションを購入しているケースはありますが、これは汚職で「副収入」を得ている役人などです。

このことは中国人であれば子供でもよく知っています。

そのため、小学生が将来の夢として「汚職官僚」と答えることが、ネタではなく本当によくあるくらいです。

日本・アメリカのバブルと比較する

ここで北京から話題を移して、中国全土のバブルに目を向けてみましょう。

「中国のバブルは日米のバブルより遥かに危険」と言われますが、実際にはどのくらいなのでしょうか。

■GDP比なら、日本の方が遥かに危険だった

不動産の時価総額のGDP比は、下のようになっています(ピーク時)。

・日本…6倍
・中国…2.1倍
・アメリカ…1.8倍

という風です。こう見ると「アメリカはよさそうだ」と思われるかも知れません。

しかし、このピーク時というのは、サブプライムローンが弾ける前の05年です。

つまり「未曾有の金融危機を起こす直前」だったわけですが、それですらこの数字だったんですね。

なので、単純にGDP比だけを見たら、中国の2.1倍という数字は、相当な危険水域だということがわかります。

まして日本の6倍というのは天文学的な比率だったと言えます。

当時日本は、アメリカを象徴する建物を買い取ったりと、世界で猛威を振るっていました。

GDP比だけで単純比較はできませんが、あれだけのマネーゲームができたのは、それだけ日本のバブルが高いレベル(危険なレベル)だったということなのかも知れません。

■GDP比でなく、中身の問題

中国のバブルが危険というのは、GDP比の問題ではなく「中身の問題」なのです。

日本やアメリカのバブルでは、

・実際に住宅に住んでいる
・賃貸経営をして利益を上げるために買っている

という点で「実質」がありました。

しかし、中国の場合は完全に投資目的で建設され、売買されています。

そのため、ゴーストタウンやゴーストマンションがあちこちに乱立されているんですね。

このような「実態のなさ」が、中国の不動産バブルが危ないと言われる一番の理由なのです。

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