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現代アートを楽しもう!~知識がなくても楽しめる美術鑑賞

2014.01.05

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『美術』という言葉から、あなたはどのようなものをイメージしますか。

ほとんどの方が絵画や彫刻などを連想し、作り手もダヴィンチやロダン、マティスやピカソなど歴史的に有名な芸術家達の名前を思い浮かべることでしょう。古典としての芸術は多くの方が知っていますが、現代に生きる作家たちが創作する芸術品がどのようなものかを分かっている人は多くありません。

さらに、もし興味を持ったとしても、一見して奇妙な作品に面喰らい「訳が分からない」と鑑賞する気が失せてしまうことも良くあるそうです。ですのでクラシックだけでなく、今この時も新しく生まれている作品を楽しめるよう、現代アートの見方を紹介します。

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ジャンルであってジャンルでない!?

そもそも現代アートとは何かというところからご紹介します。現代美術(もしくはコンテンポラリー・アート)とも呼ばれますが、正確にいつからのものを指す、という言葉ではありません。芸術家としてはマルセル・デュシャンやアンディ・ウォーホルなどが挙げられ、日本ですと草間彌生や村上隆などが有名です。

基本的に「こういう作風が現代アートだ!」という定義はありません。強いて言うなら「今まであったどのジャンルにも当てはめられないもの」であり、一口に説明することは難しいと言えます。つまり、かなり強引ですが「何だかよくわからない美術作品」こそが、昨今の芸術だと言えるでしょう。

未知の表現を求めて!作品が複雑な理由

では、なぜよく分からないのでしょうか?理由は幾つかありますが、まず大きな原因の一つは、作品の自由さにあります。今まであったどの作品ジャンルにも属さない新たな芸術の創作を試みた結果、一つの枠組みに当てはまらない多様な表現方法を用いるようになり、昔のような「分かりやすさ」がなくなりました。

また、作品ごとに込められたメッセージの背景にあるものが異なり、作者の考えをはじめ、あらゆる知識を必要とするものも多いと言えます。芸術に親しんでいない人が一目みて理解するのは難しいでしょう。おかげで益々、現代アートは普通の人にとっては「難解なもの」「私たちには関係のないもの」と突き放され、専門家や一部の好事家達だけに愛されるものになりがちなのが現状です。

有名作品=面白い??自分の目でみる芸術品

しかし実際は敷居はそれほど高くありません。ただ一点のことに注意して鑑賞すれば、何の知識がない人でも楽しむことが出来ます。気をつけるべきこととは「すごい作家の美術品=面白いもの」という先入観を捨てることです。古典でも、歴史に名を残すような人物が作ったものは凄いのだから、面白いと思えない自分が悪いと考えてしまうことが多々あります。

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ですが、どれほど偉大なものでも、人によって合う・合わないがあるのは当然で、詰まらないと感じるのもおかしなことではありません。ですから先入観に捉われず、例え世界中で注目を集める人物の作品であっても、面白くないと思ったものは、理解しようとこだわらないことが大切です。

第六感に全てを託せ!知識よりも感覚が大事!!

逆に、楽しむためには第一に直感で「好き、面白い」と感じる作品を見つければ良く、とにかく一つでも多くの展示を見に行く必要があります。お勧めは東京にある色々な美術館を巡ることです。清澄白河駅近くにある『東京都現代美術館』や六本木の『森美術館』をはじめ、都心には現代アートを取り扱っている美術館が数多くあり、廃校を利用して展示しているユニークな場所もあります。

さらに「六本木アートナイト」や表参道駅近くのスパイラルという建物で毎年行われる「SPIRAL INDIPENDENT CREATORS FESTIVAL」など、アートイベントも沢山開催されています。参加しているのは有名なクリエイターだけでなく、現美術学生や独学の人もおり、催しによっては作者と直接話すチャンスもあります。ただ展示されたものを見るだけでなく、作った本人と会話することで、美術品の楽しみ方をある程度わかるようになるでしょう。

見方が分かれば簡単!好きな作品を探していこう!!

幾つもの美術館やギャラリーへ足を運び、数々の作品を見るうちに、恐らく好きな現代美術とはどういうものかが掴めてくるはずです。感覚的に分かるようになったなら後は数を見ていけば、自然と目が肥えてきます。

慣れてきたら、こまめにインターネットなどを利用して、どこで自分好みの展覧会が行われているかを把握するようにし、興味のあるイベントは積極的に参加するようにしましょう。余裕があれば、美術の専門用語や歴史を調べてみるのも良いかもしれません。きっと、新たな知識を得ることで、色々な視点から芸術を考え、楽しめるようになるはずです。

現代アートは、ひたすらに新しい表現方法と作品の在り方を考えて作り出されたものであり、正確に理解するためには沢山の知識と慣れが欠かせません。しかし、美術とは本来楽しむものであり、よく分からなくても自分の感覚で見て、個人個人が色々と考えを巡らすものです。有名作家だから、巷で話題の作品だからではなく、自身が「面白い」と思ったものこそを見に行くのが正しい鑑賞の仕方なのではないでしょうか。直感を信じて作品を見れば、きっと小難しい理屈や背景を知らなくても、十分に芸術を味わうことが出来るはずです。

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