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飛行機事故に遭遇する確率は毎日乗っても8200年に一度?

2014.12.03

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飛行機は比較的安全な乗り物と言われています。車の事故などとくらべると飛行機事故の発生確率は非常に低いものです。

しかし、飛行機事故が発生すると、その被害はとても大きなものとなるために、危険な乗り物という印象が強いのも事実です。

墜落などの大きな事故ばかりではなく、小さな不具合や着陸ミスまで含めると、実際にはどれくらいの頻度で起こっているのでしょうか?

ここでは飛行機事故の種類や発生確率、今までの事故例についてご紹介します。

シチュエーション別に分けられる発生状況

飛行機事故といっても、そのシチュエーションによりいくつかの発生状況に分けられます。

1. 墜落
飛行中に何らかの事象が発生し、地上へ落下することです。飛行機事故として一番イメージしやすいケースです。

2. 空中分解
飛行中に気候や災害、攻撃などの外的要因や、機体の欠陥など内的要因によって発生し、空中で分解する現象になります。飛行機事故としては、稀なケースといえます。

3. 不時着・胴体着陸
空港やそれ以外の場所に緊急に着陸するケースです。原因としては、降着装置が正常に機能しなかったり、燃料が無くなったり、操縦系統が全滅したりなどさまざまです。

飛行機事故は、離陸時と着陸時に一番発生しやすいと言われています。

4. オーバーラン
着陸時に滑走路を逸脱するケースになります。

5. 離陸失敗
離陸中に野鳥群に遭遇したり、気象や機器不具合などが原因となって、離陸に失敗してしまうケースです。

飛行機事故は、この離陸するときと着陸するときに一番発生しやすいので、パイロットは離着陸のときに非常に神経を使います。

6. 火災
飛行中や地上にいる際に、なんらかの原因で火災が発生してしまう事故です。

7. 衝突
車の走る道路と違い、空はとても広いですので、空中衝突の発生確率は非常に低いですが、空港近くでのニアミスなどはどきどき起こっているようです。

また、離着陸時などの地上で衝突するケースもあります。

8. 地上衝突
滑走路上で航空機同士が接触もしくは衝突するケース。

9. テロリズム
ハイジャックなど人為的理由から発生する事故になります。

実際に事故の発生確率はそれくらいなのか

水中に不時着した飛行機
飛行機事故が発生すると被害が大きくなることが多く、ニュースなどでも大きくとりあげられます。

そのため、飛行機は事故の発生確率も高く怖い乗り物であるっと認識されています。実際に飛行機恐怖症の人も多いようです。

しかしアメリカの国家運輸局安全委員会が行った調査によると、飛行機での死亡事故に遭遇する確率は0.0009%と非常に低く、アメリカだけを対象とすると、0.000034%とさらに低い確率になるようです。

同国では自動車に乗って死亡事故に遭遇する確率が0.03%となっており、飛行機での死亡事故はその33分の1というきわめて低い数字になっています。

これは8200年間毎日無作為に選んだ飛行機に乗っても、一度事故に合うか合わないかという程度の確率です。

こういった数字が根拠となり、飛行機は最も安全な交通手段であると言われているわけです。

ちなみに、飛行機事故のリスクに関しては、運行地域によって異なります。

一般的に先進国では低く、発展途上国では高いというデータがあります。

離陸後の3分と着陸前の8分の合計11分が最も危険

飛行機事故の原因のおよそ8割が離着陸の短い時間帯に発生していると言われています。

離陸後の3分、着陸前の8分の合計11分がクリティカル・イレブン・ミニッツ(魔の11分)と呼ばれています。

飛行機事故の原因は、大きく分けると人為的なミスと機械的な故障に分類されます。

飛行機事故を独自に調査するplanecrashinfo.comが1950年から2004年までに発生した飛行機事故2147件を調査し作成した統計によると、以下のような内訳になっています。

・37%:操縦ミス
・33%:原因不明
・13%:機械的故障
・7%:天候
・5%:破壊行為(ハイジャック、爆破など)
・4%:操縦以外の人為的ミス
・1%:その他

これを見ると、飛行機事故の3分の1以上は、パイロットの操縦ミスによって引き起こされていることが分かります。

また、機械的故障が原因となるケースがわずか13%というのは、思ったよリも少ない印象を受けます。

過去に起こった事故

火を噴いて墜落する飛行機
国内外問わず飛行機事故は発生していますが、日本国内で発生した最も大きな事故例の一つとしてあげられるのが日本航空123便墜落事故です。

1985年の東京羽田発大阪伊丹行き定期便が群馬県多野郡上野村の高天原山に墜落した飛行機事故のことで、搭乗者は524名、そのうち死亡者数は520名、生存者は4名という大惨事でした。

2014年4月現在、日本国内で発生した飛行機事故において死亡者数が最多となっています。

一般に「日航機墜落事故」「日航ジャンボ機墜落事故」などと呼ばれ、社会全体に大きな衝撃を与えると同時に、日本人の記憶に強く残っている飛行機事故です。

海外でみると、死亡者数が最も多いものとしてはテネリフェ空港ジャンボ機衝突事故があります。

これは1977年3月27日にスペイン領カナリア諸島のテネリフェ島にあるロス・ロデオス空港で発生した飛行機事故です。

同空港の滑走路上で2機が衝突し、583名の人が亡くなっています。死者数においては史上最悪といわれています。

その被害の大きさから「テネリフェの悲劇」「テネリフェの惨事」などと呼ばれます。

また、1996年にインドで起こったニューデリー空中衝突事故は、民間航空機による空中衝突事故としては世界最悪と言われています。

世界三番目の死者数が発生した事故であり、その死者数は349名となっています。

衝突事故を起した航空会社は、サウジアラビア航空とカザフスタン航空です。

そして2011年9月11日にアメリカで発生した同時多発テロも乗客以外を含めると、死亡者が3,025人、負傷者は6,291人以上発生した飛行機事故として有名です。

アメリカン航空・ユナイテッド航空の計4便がハイジャックされ、世界貿易センタービルへの衝突事故として全世界を震撼させました。

このように世界各国ではさまざまな飛行機事故が発生しています。しかし、その確率を冷静に考えてみると、事故に遭遇する確率は非常に低いこともわかります。

飛行機に乗るのが怖いと感じている方も、もう少し方の力を抜いてもいいかも知れませんね。

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