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中国で最も美しい黄山に登ってみるとそこは危険がいっぱいだった!

2014.05.09

中国で最も美しい黄山に登ってみるとそこは危険がいっぱいだった! はコメントを受け付けていません

中国で一番美しい山とされる「黄山」に実際に登ってみました。

その「絶景」は噂以上のものでした。しかし、その美しさを感じる余裕もなくなるほどの「危険」も併せ持つ山であることは、登ってみるまで誰も教えてくれませんでした。

はたして、そこではどのような恐ろしい危険が待ち構えていたのでしょうか?

実は中国は世界で2番目に世界遺産の多い国です

杭州の世界遺産である西湖

▲杭州の世界遺産「西湖」。

ニーハオ。というわけで今回の舞台は日本のお隣である「中華人民共和国」です。

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世界一の人口に、世界でも有数の面積を誇る中国は、その広さも手伝って世界でも有数の観光大国でもあります。万里の長城や天安門広場、九寨溝などは世界的にも非常に有名な観光スポットとなっています。

もちろん、その観光スポットはみどころたっぷりです。実は中国国内には45もの世界遺産が存在しています。ちなみにこの数は世界2位!!(1位はイタリア)筆者は「万里の長城」「西湖」、そして「黄山」という3つの世界遺産を訪れました。

どれも素晴らしかったですが、中でも最後の「黄山」は二つの意味でとっても心に残っています。一つはなんといってもその美しさ。写真では伝わり切らないほどの不思議な美しさがあって、まさに「言葉にならない」としか言いようがないほどでした。

一方、この山が僕の心に刻まれたもうひとつの理由は何といってもその「危険さ」からです。正直、この山は日本では考えられないほど安全に関してはまったく配慮されていません。僕は登山中に何度か泣いてしまうほどでした。(泣)

道幅60センチ!?左には迫り来る岩壁。右には断崖絶壁!

広いほうの道幅

▲ちなみにこれでも大分広い道です。

黄山を登山して最初に驚かされるのは、その異常なまでの道幅の狭さです。大抵の登山道の道幅が60センチ程度しかないのにも関わらず、登りも降りもその一本道のみ。登る人も降りる人も立った60センチの幅をすれ違わなければならないのです。

しかも、道幅60センチの外は「断崖絶壁」です。まず落ちたら100パーセント死ぬ高さがあります。そのうえ、山の下のほうは深い霧に覆われています。「落ちたら死体さえ見つからないぞ」と、チャイニーズジョークを飛ばされました。

正直まったく笑えないジョークでしたが、あまりにも怖すぎて突っ込みを入れることすらできませんでした。ちなみにそのジョークを飛ばした中国人登山客も、かなり青ざめていました(笑)

手すり低すぎませんか?これ本当に手すりなの?本気で言ってる!?

低すぎる手すり

そして、黄山を登る際の恐怖感を煽るものの一つに異常に急な階段があります。

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傾斜は約60度ほどです。嘘ではありません。ほとんど壁をのぼる感覚で階段が敷かれています。もちろん、そんな階段であっても、右手には断崖絶壁が待ち受けています。

とはいえ、さすがにそんな急な階段には救済措置の「手すり」が付いています。危険すぎますから、手すりくらいは最低限必要ですよね。いくらなんでもこれくらいは安全に配慮してくれています。

ただ…その手すりの高さが「ひざ下」なんです。はっきり言ってその高さにあるくらいならない方がましです。掴んで登ろうにもすごく使いにくいし、手すりって安全柵的な役割もあると思うのですが、「そんなことは知らん」と言わんばかりの安全性能です。

頑張ってかがんでその手すりを掴んでも、全く安心感、安定感はありません。むしろ体が縮こまってしまうので身動きが取りにくく、次の段差に足をかけるだけでもしんどいほどです。一体何を思って設置された手すりなのかまったくわかりません。

実際に地元の登山客は手すりの存在などほぼ無視して、岩壁の隙間に手を突っ込んで体を支えていました。まるでボルダリングです。それをおばあちゃんもおじいちゃんもやるんだから、地元民の体力には恐れ入りました。

サルに注意!本気で注意!殺されかねません

サルに注意

▲この写真を撮った次の瞬間に襲われました。

そして、この黄山のラスボスは何といっても「サル」です。道幅60センチしかない上に、片側は断崖絶壁の道路で通せんぼしてくるのです。そのうえ、かなり怖い顔で威嚇してきます。多くの観光客が襲われており、何らかの被害を被っているそうです。

僕はまさにこの断崖絶壁の道で突然サルに襲われました。脚を掴まれ「ぎゃー!!ウォー!!」と叫ばれました。少なくとも「ウッキー」なんて可愛い声を聞いた覚えはありません。牙をむき出しにして威嚇する姿は、まさに獣そのものでした。

結局、そのサルは僕の持っていた「ペットボトル」を欲しがっていたようで、ペットボトルを投げつけるとおとなしく退散してくれました。しかし、本気で殺されるとおもいました。一歩間違えれば崖下へ真っ逆さまのシチュエーションですから…。
黄山の断崖絶壁

ちなみに、このサルはたまに顔を見せるだけらしいので、よっぽど運が悪くないと出くわさないそうです。どうやら僕はものすごく運が悪いようです。サルにここまで襲われるやつはなかなかいないと後で教えてもらいました。

それでもなお美しい。登る価値は間違いなくあります

そんな危険がいっぱいな山ですが、はっきり言って登る価値は非常に高いです。中国では「黄山を登らずして山を語るべからず」という言葉があるそうです。僕はたくさんの困難を乗り越え頂上に辿りついた時にこの言葉の意味がはっきりとわかりました。

深い霧と雲に囲まれた周囲の山々と空のコントラストはまさに「山」の醍醐味と言った感じでした。登山するうえで様々な問題のある黄山ですが、この一瞬の景色だけで本当に登る価値はあります。

ぜひ登山好きの方にはこの山に登っていただいてから、山を語っていただきたいと思います。(笑)

Byたきゅ佐々木

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