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モロッコで寿司が食べたい!というわがままな日本食の末期的禁断症状

2014.04.26

モロッコで寿司が食べたい!というわがままな日本食の末期的禁断症状 はコメントを受け付けていません

情熱の国スペインからジブラルタル海峡を渡れば、そこはもうアフリカ。

モロッコはその入口ですが、なんとそんなアフリカで「寿司が食いたい」そんな一念で生の魚を探してみました。

世界的に刺身や寿司がブーム。ですが、アジやサバなどの青魚は世界的に食べられません

日本の伝統的な文化である「刺身」。以前は、基本的に生魚は日本でしか食べられることはありませんでした。しかし、世界的に日本食ブームが起こり、現在では寿司を中心に生魚は世界中で食べられるようになりました。

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しかし、やっぱりそこは生魚。衛生や新鮮さによっぽど気を使わなければ、食中毒などの危険性をともないます。そのため、海外の寿司屋などではマグロやサーモンなどの空輸しやすい商品だけが多くならぶ傾向にあります。

そのため、日本では一般的なアジやシメサバなどの「足が早い」青魚を生で食べる文化はまだ世界的に発達していません。いくら現代の物流技術が発達していても、まだ傷みやすい魚を全世界に届ける技術はないようです。

長期間海外旅行をしていると、どうしても日本食が食べたくなります

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僕は2013年の4月から半年以上をかけて世界一周旅行をしていました。旅行中は毎日楽しかったですが、大きな悩みもありました。それは食事の悩みです。

たとえば、インドを旅したときは本当に毎日カレーばかりでした。いくら美味しくても毎日は飽きてしまいます。

ドイツに行ったときはじゃがいも、パン、ソーセージ、そしてビールという食生活。あぶらっこい食事ばかりで1週間でさすがにギブアップでした。

アメリカについては…ご想像にお任せします。アメリカンフードをご想像いただければ、まさにその通りの食卓です。僕は3週間の滞在で、目に見えて太りました(泣)

そんな生活ばかりしていると恋しくなるのはなんといっても「日本食」。あっさりした日本食が食べたくて仕方なくなるのです。

しかし、日本食は海外では超高級品。僕のような貧乏バックパッカーは海外のジャパニーズレストランでご飯を食べるなんて夢のまた夢でした。

そのため、僕はひたすら持参したインスタント味噌汁を飲んで日本食への禁断症状を抑えていました。

03▲スペイン南部の夏は暑いです

僕の生命線であるインスタント味噌汁が切れたのは8月のスペインでした。夏のスペインはものすごく暑くて、僕は夏バテぎみになってしまいました。そのため塩分補給もかねてインスタント味噌汁を飲みすぎたのが原因でした。

インスタント味噌汁が切れてから数日、僕は絶望的な禁断症状に襲われました。

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日本食が食べたい。もうオリーブオイルだらけの食事はいらない。醤油…みりん…出汁…とブツブツつぶやきながら街を徘徊するほどでした。もちろんここまでの禁断症状がでる方は少ないですが、大抵の日本人バックパッカーに大なり小なり日本食禁断症状が出ます。

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そんな時に僕の耳に「アフリカのモロッコにあるエッサウィラという街で刺身が食えるらしい。それも格安で」という話が入りました。
僕は気がつくと、モロッコ行きの飛行機に搭乗していました。

これは日本の漁村と同じ匂い!!期待が持てそうです

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気がつくと僕はモロッコの西のはずれの街「エッサウィラ」まで来ていました。モロッコ1、2を争う大都市マラケシュからバスで5時間程度の道のりでした。

どうもここにある「かもめ号」という宿で刺身が食べられるとのことです。僕は一路かもめ号を目指しました。

といっても、宿のスタッフの方がバスターミナルまで迎えに来てくれたので、実際はついて行っただけですが(笑)

道中、僕の鼻を漁村の匂いがくすぐりました。網から放たれるプーンと臭う磯の香り、お魚がならんでいるとしか思えない巨大な生臭さの塊。

これは新鮮なお魚が期待できそうです。僕は案内のスタッフさんを急がせて宿に向かいました。

あ、自分で魚買ってきて、自分でさばいて食べるセルフ形式ですか(笑)

宿に着くと、宿のオーナーの日本人女性がにこやかに迎えてくれました。とっても感じの良い方だったので、挨拶もそこそこに「刺身ください。」と言ってしまいました。

しかし、かえってきた言葉は意外なものでした。「外に市場があって、そこで買ってきて自分でさばいてください。お醤油は外の商店で売っていますよ。」

はい、まさかのセルフ調理でした。

06▲市場に走って、アジとサバを買いました。どう見ても超新鮮!!

それを聞いて僕は市場に走りました。

市場はかなり簡素なものでしたが、多くのモロッコ人と大量のお魚でにぎわっていました。肝心の魚のクオリティはといえば、まさに「超良好」でした。目は輝き、体の色艶よし!どう見ても生で食べられます。ここ「アフリカ」だけど!!

まぁ、僕にわかるお魚はアジとサバ、イワシくらいで、それ以外には見たこともないお魚が並んでいましたが(笑)。そこで、僕はサバとアジを買って宿へ戻りました。

涙が出るほどうまい。こんなにうまいものが世の中にあったのか!?

ついにこの瞬間がきました。

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アジを一口食べた瞬間に涙が出てきました。口の中に広がる生魚独特の食感、醤油の味、人生で一番美味しいものを食べた瞬間でした。

僕はたまっていた日本食への欲を開放してお腹いっぱい刺身を食べました。

お腹いっぱいになって突然気がつきました。ここはアフリカです。どう考えても生魚なんて食べられる衛生状態ではないはずです。いきなり不安が僕を襲いました。

しかし、心配は杞憂でした。そもそもエッサウィラのお魚は近海でその日のうちにとれたものだけが卸されているらしいです。そのため、むしろ日本のものより新鮮さに関しては上である可能性が高いのです。

1週間以上滞在して毎日生魚を食べましたが、宿泊客のだれひとり腹痛をおこしませんでした。もしアフリカでどうしても刺身が食べたくなったら、モロッコのエッサウィラを目指してみてはいかがでしょうか。

Byたきゅ佐々木

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