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妊娠・出産・育児が要因となることが多い女性のうつ病

2013.12.20

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妊娠すると、二つの女性ホルモンが分泌されるようになります。エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)がそれです。

また、胎盤からは、ヒト絨毛コナドトロピン(hCG)というホルモンも分泌されるようになります。これらのさまざまなホルモンにより。女性の身体は“母の体”へと変化を遂げるのです。

「ちゃんと育てられるだろうか?」という不安

これまでとは異なる状況のなか、心が身体の変化に追いつくことが出来ず、不安や戸惑いのなかで混乱し、心のバランスを失ってしまう場合があります。

また、どんどん変わってゆく身体に違和感を感じたり、「良い母親になれるだろうか」「ちゃんと育てられるだろうか?」といった漠然とした不安に襲われることもあります。

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万が一、流産や死産を経験した場合、それが大きな喪失感に変わり、次の妊娠で「また同じことが起こるのでは」と不安になることもあります。このように、妊娠前にはなかった感情が、うつ病発症の要因となる可能性は十分にあるといえます。

慣れない子育てに心身ともに憔悴

また、出産が無事に終わったとしても、産後うつや育児うつの心配もあります。育児うつは、慣れない子育てに心身ともに憔悴してしまった人に起こりやすい病気です。

毎晩の夜泣きや授乳で休息をとる時間がなく、体力が奪われていきます。子ども中心の生活となり、自分の思うようにいかない毎日を過ごすことで、戸惑いといらだちが蓄積してしまうことも。

子どものしつけがうまくいかない、夫が育児に協力的でない、他所の子どもと比べ、自分の子どもが劣っているように感じてしまう、ママ友との付き合いに疲れるなど、育児期に特有の悩みはさまざまです。

この時期に疲れ切ってしまう人は多いといえます。

産後の約半数が「マタニティ・ブルー」に

産後はちょっとしたことで悲しくなり涙が出たり、気が滅入ったり、元気をなくしたりして、赤ちゃんの世話をするのでさえ、おっくうになってしまうことがあります。

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これには、女性ホルモンの変化が大きく関係しています。妊娠中は、エストロゲンやプロゲステロンなどが急激に、かつ、大量に分泌され、出産後、急激に減少します。

女性ホルモンは、感情のコントロールにも影響を及ぼすため、このように大きく変動すると、ストレスに対する抵抗力が低下することとなり、情緒不安定になることが多々あるのです。

そのうえ、出産で体力が消耗し、回復するまもなく、授乳やおむつ交換などに追われる日々が続きます。「健康に育ってくれるだろうか?」「上手に育児できるだろうか?」などといった漠然とした不安もあることでしょう。

こうした事情により、産後3日目から10日目ごろには、半数ほどの女性が軽いうつ病になるといわれています。これが、「マタニティ・ブルー」なのです。

産んでからの一年間は要注意期間です

マタニティ・ブルーのほとんどは、産後の時間の経過とともに軽くなり、一週間ほどで治るとされています。しかし、なかには、本格的な産後うつとなり、治療を要するまでになることもあるのです。

産後、口数が少なくなったり、元気がないように思われても、周囲の人は、産後の疲れに違いないと、産後うつを見過ごしてしまうことが少なからずあります。

そのため、発見が遅くなりがちで、受診も遅れ、重症化させてしまうというケースもあります。

発症のピークは、産後二週間ぐらいだといわれていますが、産後一年間は、要注意期間であると考えた方がよいでしょう。

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