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前立腺がんが急増中です!~2020年には2万人が命を落とす?

cancro della prostata

戦後から多くのがんが急速に増えている日本ですが、中でも増加率がいちじるしいのが「前立腺がん」です。

たとえば1950年には、前立腺がんで命を落とす人は100人未満だったのに対し、現在では年間1万人を越えています。さらに2020年には2万人に達する見込みです。

前立腺がんは、定期検査さえ受ければ早期発見が可能ながんなのですが、日本ではまだ受診率が低い点が問題視されています。

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なぜ前立腺がんが日本で増えているのか?

前立腺がんは、もともとアメリカやヨーロッパの男性に多く、日本男性にはごく少ないがんでした。

がんの中には居住地域によって罹患率に大きな差があるものが見られますが、前立腺がんもその1つです。

その理由としては、やはり食生活が深く関わると考えられています。

さまざまな調査の結果、動物性脂肪と乳製品が前立腺がんのリスクを高めることが明らかになりました。

つまり戦後、日本の食生活が大きく変わったために、前立腺がんも急増しているのだと思われます。

もう1つの理由は、社会の高齢化です。前立腺がんは典型的な「高齢者のがん」で、全患者の8割以上が65歳以上だといわれています。

45歳以下で発症する人は少なく、一般的には50代からリスクが上昇します。

ですから高齢人口が増えるほど、罹患率も上がるがんだといえます。

ただし遺伝的にハイリスク群の人の場合、40代でも発症することがあるため油断はできません。

特に父親や男兄弟に前立腺がんの既往歴がある男性はリスクが高いと判断されますので、若いころからの検診が重要です。

前立腺がんの初期症状は、ほとんどない!

そもそも前立腺とは、膀胱の真下に存在するクルミ大の器官です。

その役割についてはまだすべてが明らかにはなっていないものの、おもに精液の製造と、排尿コントロールに関わっていると考えられています。

精液には、精子のほかに液体部分が存在しますが、そのうち3割を占めるのが「前立腺液」です。

これは精子を無毒化したり、活性化したりする作用を持ちます。

また前立腺には「平滑筋」という筋肉があり、これが排尿をスムーズにいかせるために役立っていると推測されています。

そのため前立腺に異常が生じると、排尿困難の症状が多く見られるようになります。

何度もトイレに立つ「頻尿」や、すっきりと出きった感じがしない「残尿感」、ダラダラと排尿に時間がかかってしまう「排尿遅延」などが代表的です。

ただしこれらの症状は、前立腺がんがある程度進行して、尿道を圧迫するようになってからようやく現れてきます。

前立腺がんは尿道から離れた「外腺」という部分から発生することがほとんどですので、大部分の人は初期症状を感じません。

ですから定期的に検査を受けることが、早期発見には不可欠なのです。

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早期発見を可能にした「PSA検査」とは?

前立腺がんの検査は、もともと医師が肛門から指を入れ、直腸越しに前立腺の状態を調べる「直腸診」が一般的でした。

しかしその後、精度の高い血液検査が確立され、前立腺がんの早期発見に大きく役立てられています。

それは「PSA検査」といって、前立腺の異常によって血中に増える物質(PSA)を測定する検査です。

PSAは他の臓器の異常では数値が上がらないため、前立腺の異常を発見するのに非常に有効だとされています。

ただし前立腺がんのみならず、前立腺肥大症や前立腺炎、また射精などによってもわりと簡単に数値が上がるため、これだけではがんの確定ができるとは限りません。

まずはPSAで異常が疑われたら、続けてエコーやMRIなどでより詳しく調べ、診断をつけることになります。

もともと前立腺がん患者がきわめて多かった欧米では、1980年代ごろからPSA検査が普及し、早期発見率が大きく上がっています。

しかし日本では患者が少なかったためか、現在も受診率はまだまだ低い状況です。

しかも肺がんや胃がんなどと異なり、職場や自治体で受けられる検診の中にも含まれていないことがほとんどです。

しかし患者数が急増する中、今後は50歳以上の男性を対象に、日本でも無料でおこなわれるようになることが期待されています。

それまではみずから泌尿器科や人間ドックなどで、年に1度の検査を受けるようにしましょう。

ちなみに普通は50歳からですが、遺伝的リスクの高い人は40歳から受けることが推奨されています。

前立腺がんは、早期発見できれば予後は悪くない!

前立腺がんは初期症状に乏しいものの、進行は遅めで、予後は決して悪くないがんです。

5年生存率も、他のがんと比べるとかなり高く、早期発見さえできれば完治できる可能性は高いといえます。

以前には天皇陛下も前立腺がんを早期発見され、手術を受けられて無事、公務に復帰なさっています。

治療法としては前立腺の摘出手術のほか、手術を受けられない人はホルモン療法で進行を抑えることも可能です。

ただし前立腺がんは、意外と早期の段階から骨に転移しやすいというデメリットがあります。

近くにある骨盤や腰椎、大腿骨や脊椎などに転移する可能性が高いため、がんの診断を受けたらまず骨転移の有無を調べるほどです。

ですから予後は悪くないとはいえ、やはり早期発見が大切であることに変わりはありません。

今後も前立腺がんは増え続け、近い将来には胃がんを追い抜くことが予想されています。

ぜひ50歳になった男性は、年に1度のPSA検査を受けるようにしてください。

By 叶恵美

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