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転職理由の96%がネガティブです~キャリアアップなんて真っ赤な嘘

転職をしようとする人たちにその理由をたずねてみると、「ステップアップを目指して」などとポジティブな動機を答えてくれることが多いのですが、ほとんど嘘です。

かつて人材ビジネスにたずさわった私の経験では、お会いした転職希望者に本音を聞いてみると、大半の人が後ろ向きの動機を白状してくれました。

ネガティブな「理由」だと面接のウケが悪いので、前向きな表現にしようと転職者はみな苦労していろいろと考えます。そんな苦労の末に出てくる言葉が「ステップアップ」とか「キャリアアップ」という表現になるのでしょう。

適当に思いついた言葉だと、面接でかんたんに見破られてしまいます。どうせ使うのなら、本気でそう思い込まないと損です。ところで、ネガティブな理由で転職しようとするのは、そんなに悪いことなのでしょうか?

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安心しましょう!仕事を変えたい人の96%がネガティブです

転職活動をしている人の多くが「引け目」「負い目」を感じているのは、自分がネガティブな動機で転職しようとしていることです。「もっとバリバリと仕事をしたい」というような前向きな考えなら面接でかっこよく自己主張できるのに、後ろ向きな気持ちでは胸を張っては語れない……と恥ずかしがっています。

「ほかの候補者は前向きに違いないので、後ろ向きな自分では勝てるはずがない」と自信をなくしてしまう人も少なくありません。それは全く誤解です。ほとんどの人が「後ろ向き」です。転職希望者の96%がネガティブな動機で転職を考えているのです。

動機の第1位は、「上司が嫌い」だから!?

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ある人材会社のアンケート調査によると、転職希望者の「転職理由」の第1位は、「上司の仕事の運営方法に対する不満」で全体の4分の1近くを占めました。これは、「上司が嫌い」と言い換えてもよいでしょう。

次いで多かったのは「労働時間や労働環境に対する不満」で15%ほど、「先輩や同僚との関係がうまくいかない」が13%と続き、以上3つの理由で半数を占めています。

ポジティブな理由は「キャリアアップしたかった」の4%だけです。転職希望者の96%がネガティブな理由で会社を辞めようとしているのです。面接でライバルとなる人たちの大半が、決して前向きに転職を考えているわけではないことに気づけば、コンプレックスを持つ必要などないことがわかるでしょう。

理由を細かく見てみましょう

第1位の「上司の仕事の運営方法に対する不満」をあげた人には、パワハラを受けている人も少なくないのでしょう。2位の労働時間に対する不満は、際限なく何時までも仕事をしなければならない社風に対する不満です。

「ブラック企業」と名指しされる会社の社員はもちろん、そうでなくても、いわゆる「サービス残業」をたくさんさせられている人は多いようです。

3位の先輩・同僚との人間関係というのは、1位の「上司と合わない」とほぼ同じです。4位の「給料が安い」と5位の「仕事が面白くない」は似ています。給料が安ければ、仕事は面白くはなくなるものです。さまざまな理由がありますが、結局まとめてみると「会社が嫌い」の一言につきてしまうのかもしれません。

みんな、「会社が嫌い」で辞める!?

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ほとんどの人は会社が嫌いだから辞めるのです。そりゃそうでしょう、という結論です。好きな会社を辞めるはずはありません。ある人材会社の調査によると、会社員の38%が会社を嫌いと答えています。

世の中には「会社嫌い」が大勢いて、そのうちの何割かが転職をしようとしているのです。「会社を嫌いなのは自分だけではない」と思えば、ホッとしませんか?

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新しい仕事で手に入れたいものは、お金とやりがい!?

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ある人材会社の行った調査(複数回答)では、転職で手に入れたいものの第1位は「年収アップ」で、2位は「仕事のやりがい」でした。両者とも5割近くを占めています。転職動機が後ろ向きなのとは対照的に、次のステップに対しての希望は当然のことながら前向きです。

別の会社のアンケートでも同じような結果が出ています。転職して実現したいことのトップは「給与アップ」で65%、2位は自分が成長できる環境で53%。「会社が嫌い」と転職をしようとする一方で、欲しいのは「お金」と「やりがい」ということになります。「上司が嫌い」という動機はどこに行ってしまったのでしょうか?

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お金さえあれば、多少はガマンできる?

転職の動機の中では2位だった「労働時間」については、「手に入れたいもの」「実現したいこと」のアンケートの中では、それほど高くはありません。本当は、「上司」や「労働時間」に不満があるのではなく、待遇や働きがいに不満があるから、結果として「上司」や「労働時間」に矛先が向くかも知れません。

たとえば、どんなに辛い仕事で、嫌な上司がいたとしても年収が1億円なら会社を辞めたいとは思わないものではないでしょうか?

給料アップは高評価ということ

多くの人が「お金」に不満を持っているのではないでしょうか? 待遇さえよければ多少の辛さは我慢できますし、頑張れば給料が上がるのであれば積極的になれるでしょう。転職動機が「お金」だとすれば、それこそ言い換えれば「ステップアップ」。

ステップアップとは、評価されて給料を上げることです。そう考えることができれば、面接でもどうどうと言えるはず。本音の言葉がいえれば、面接には強くなれます。ぜひ自信をもって「動機はステップアップです」と伝えましょう。

By 水の

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