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「ゆめにっき」はなぜ世界中でカルト的人気を誇るのか?

2014.03.05

「ゆめにっき」はなぜ世界中でカルト的人気を誇るのか? はコメントを受け付けていません

漠然とした、特に理由なく夢の世界を歩きまわるだけのゲーム「ゆめにっき」には言葉だけでは想像もつかないような面白さと奥深さが詰まっています。

この魅力に取り憑かれたのは、日本人だけではありません。世界中でカルト的な人気を誇る「ゆめにっき」は、なぜ注目されるのか。あなたもその面白さに触れてみませんか?

ゲームの目的は「ただ歩くだけ」

ききやま氏が2004年に公開した、RPGツクール2003製のゲームであり、何度かのバージョンアップを重ねつつ現在もフリーで公開されています。

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主人公は「窓付き」と呼ばれる女の子です。(およそ人物名ではありませんが、これ以上の名称は登場しません)

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プレイヤーは「窓付き」を操作し、現実世界と夢の世界を行き来します。自由に広大なマップを冒険し、アイテムのような扱いの「エフェクト」を集めることができます。

しかし一般的なゲームのような「ボスとたたかう」「誰かを助ける」というような、明確な目的はありません。およそ面白そうに思えないゲームですが、なぜ世界的に愛されるほどの人気を得たのでしょう?

なぜ人気が出たのか?

主人公の窓付きは、とくに目的もなく自室のベッドで寝る→夢の世界を冒険→起きる、を延々と繰り返します。現実世界では唯一、自室のみが行動範囲となり、外へ出るためのドアこそありますが、いざ外へ出ようとすると嫌がります。

実はこの他にも、世間の流れについて行けず、取り残されるような描写が散見します。

いわゆる「ひきこもり」や、そうでなくとも、日々心の弱さと戦いながら生活する人にとって、共感できる部分がかなり多いことが、人気の根底にあるのではないかと思います。

以上のことを抜きにしても、公開当初から高品質なグラフィックとサウンドは話題となり人気を集めていました。youtubeなどの「動画配信サイト」が一般化してからは、さらに爆発的な広がりを見せることになります。

「ゆめにっき」は、荒唐無稽な夢の中を歩きまわる、というゲームではありますが、ホラー映画のような「驚き」の要素も含んでいます。ゲームを実況する動画は、驚きを共有できるという観点からさらなる人気を集めることになるのです。

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魅力的?なキャラクターたち

プレイヤーである「窓付き」以外にも、キャラクターが多数登場します。しかしそのどれとも直接的な交流はほとんどありません。

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◎モノ子

モノクロ世界にいるツインテール女の子です。名前は正式名称なのかどうかはわかりませんが、ゲームのエディット画面ではモノ子という名前で管理されています。

エフェクト「しんごう」で赤信号を点灯させると、目玉が飛び出て腕が二股に分かれ、頭から腕がもう一本飛び出した姿へと豹変します。一部では「交通事故に遭遇した女の子」だとする見方もありますが…。

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◎モノ江

同じくモノクロ世界にいる女の子。ロングヘアで、名前も同様の理由でこう呼ばれます。

暗闇の中をぶらぶらと歩くだけのキャラクターですが、窓付きが接触すると物憂げな表情の一枚絵が現れます。先ほどのモノ子とは血縁関係にあり、主人公とも何かしらの関係があると言われています。

◎金髪ポニーテールの女の子

名前らしい名前がありませんが、ポニ子と呼ばれるのが一般的のようです。水辺にポツリと一軒だけ建つ、とてもかわいらしい家の中にいます。何をする訳でもありませんが、「あること」をすると、稀に表情が一変し主人公に襲いかかります。

◎ひょろ長く白い男性?

正式名称はありません。インターネット上では、セコムマサダ先生という愛称が付けられています。海外でも「seccom」その由来は「◯◯に見える」「いや××にも見える」という意見を集約した結果のようです。

キーボードが置かれた宇宙船の中に一人立っていますが、その宇宙船が墜落したり、エフェクト「包丁」を装備すると反応を見せます。窓付きにとって、重要な人物であるとする意見が多いようです。

◎鳥頭

正式名称ではありませんが、鳥の頭をしているため、こう呼ばれます。夢の世界のあちこちに現れ、触れると脱出不可能なエリアに飛ばされてしまう、唯一の敵キャラクターのような存在です。

内向的な人から見ると、世間に溶け込み毎日を楽しく過ごしているタイプの人物は、羨ましくも苦手といえます。鳥頭はそのような存在である、と捉えられることが多いようです。

心を揺さぶられる映像の数々

実際のところ、あまりに多すぎて紹介しきれませんが、個人的に心に残っている物をほんの一部ご紹介します。

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◎ネオン街

色とりどりで賑やかだが、なぜか無機質に感じます。都会に出た時に感じる疎外感に似ている気がします。

◎ピクニック

数人の鳥頭たちが音楽を楽しみ、踊る姿が見られる。ゲーム中でもここでは楽しげな音楽が流れます。しかし窓付きは眺めるのみで、草木に遮られ近づくことさえできません。

◎ファミコン世界の部族

ゲーム中で唯一、話しかけるとまともにメッセージで応答してくれるキャラクター。しかし言語は数字で、完全なランダムのようです。

◎モノクロの世界

白と黒でのみ描かれた世界です。なぜか歯や腸のようなものなど、人体に関係していそうなオブジェクトばかり配置されています。上で紹介した「モノ子」はこの世界にいるため、交通事故とは何らかの関係があるのかもしれません。

数々の「考察」で二度おいしい

主人公の「窓付き」が自室に引きこもる理由は明らかにされてはいませんが、夢に登場する各キャラクターや、描写されるイベントなどから、インターネット上ではあらゆる考察が行われています。

製作者のききやま氏は、一切の設定を発表していません。ゲームの世界を探検して楽しむのはもちろんですが、曖昧さの中からストーリーを想像するのも、ゆめにっきの面白さの一つです。

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