岩手の方言〜あまちゃんで一躍有名になった「じぇじぇじぇ」
東北地方では山を一つ越えたら言葉が通じないなどといわれることもあるのですが、大抵はかつての藩のくくりによって方言が大きく異なるためです。
地域ごとに4つの言葉に分けられます
この地域は岩手県中部から青森県東部にかけて盛岡藩が治めていた地域になります。
岩手県の特徴として、集落や町ごとに独自の文化や方言を持つ場合が多いようです。
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岩手弁を大きく分けたときに、洋野町から西和賀町までの地域で使われている北部方言地域、久慈市沿岸から大船渡市北部までの地域で使われる沿岸方域、盛岡を中心に遠野市中部や北上市北部までの地域で使われる中部方言、金ヶ崎町から釜石市までの地域で使われる南部方言、の4種類に分かれます。
江戸時代に外国の言葉を取り入れていた?
また岩手弁で用いられる言葉の中には、日本語だけでなくアイヌ語が多く含まれています。
江戸時代までさかのぼると、この地域は鎖国下にありながらもアメリカやロシアとも関わりがあったことから外国語を起源とする言葉もあります。
すでに早い時代から、多彩な国の言語が使われてきたようです。意外と知らない人が多いですが、岩手県の言葉にはそのような歴史があるのです。
▲岩手県内の方言を話す自動販売機の様子です
この地域独特の表現例
岩手弁を言語としてみたときの特徴としては、言葉の一部を省略して表現することがあります。
とくに「〜い」を抜かした表現する言葉が多くあります。
たとえば「すっぱい:すっぺ」「しょっぱい:しょっぺ」「あまい:あめ」「からい:かれ」「にがい:にげ」「まず:まずい」などがあげられます。
このあたりの言葉は省略を好む若い世代が標準語として使用しているケースも多く見受けられますので、岩手弁についてまったく知らなくてもこれらの言葉を理解することは容易かも知れません。
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それ以外の特徴としては、単語の二つ目に来る音がタ行かカ行の場合は濁点を付けることが多くなります。
たとえば、「うち(家):うぢ」「いか:いが」「たき:たぎ」「そと:そど」「かたな:かだな」などがあげられます。
このあたりになると、単語によっては他の地域の人には理解ができなくなることもあります。
代表的な単語を紹介
具体的な単語としては、次のようなものがあります。
「つめたい:しゃっこい」「さむい:しばれる」「無理だ:わがね」「おどろく:たまげる」「くさる:あめる」「あーあ:じぇじぇじぇ」「調子が悪い:ゆるぐね」などがあげられます。
特に「じぇじぇじぇ」はTVドラマで有名になりましたね。
また珍しいところでは、1音で意味をなす場合もあります。
「い:結構です」「く:食べるまたは食べますか」「け:食べろ」「こ:おいで」「せ:しなさい」などがあげられます。
このあたりの言葉の場合は難易度が上がるどころか、他の地方にお住まいの方にはまったく意味が通じないことになります。
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