埼玉の方言〜イチゴのアクセントで出身者かどうか分かる?
埼玉県は東京に面していることから、古い時代から相互に往来が激しく、東京のベッドタウンでもあるため共通語が多く流入しています。
東京に接している県南部のみならず埼玉県内全域において方言が消えつつあります。
住民もまた埼玉弁にたいする意識は希薄なのです。
一方で、埼玉弁で用いられていた言葉が東京に流入することもあり「なにげに」「うちんち」「ぺけ」「よこはいり」などはその代表例になります。
多摩弁とともに武州弁と呼ばれることも
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この埼玉弁は西関東方言に分類されており、東京の多摩地域や埼玉の入間地域などで使われている多摩弁とともに武州弁と呼ばれることもあります。
同地は内陸部に当たるため、周囲をさまざまな方言に取り囲まれており、特に東京はかつての埼玉と共に武蔵国にあてはまることから方言の影響を多く受けていました。
それ以外にも県東部では栃木弁や茨城弁、県北部では群馬弁などと他県と隣り合うそれぞれの地域から影響を受けています。
また秩父弁は県西部の秩父地方で用いられている方言で、地域としてはそれほど広くないのですが、隣りあう群馬や山梨の方言の影響を受けています。
▲鉢小の子供たちによる方言紹介
出身者かどうかを見分ける方法
まず埼玉弁のアクセントについてですが、県中部や西部に関しては東京とほぼ同一の中輪東京式アクセントになります。
県東部に関しては埼玉特殊アクセントが用いられています。
よく現地では埼玉出身か他の地域の出身者かを見分けるための方法として、イチゴの発音が注目されています。
イチゴの先頭のイの字にアクセントがある場合は県民と判断することがあるようです。
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なおこの場合に、うしろの「チゴ」にアクセントがある場合は東京出身と判断されるようです。
同様に関西圏でも後ろの「チゴ」にアクセントが入るとされています。
また埼玉では「じゃんけんぽい」が「あいけんち」と表現されることがあり、このあたりも特徴的な言い回しになります。
他の地域とくらべても、非常に珍しい表現といえるかもしれません。
代表的な単語の事例を紹介します
具体的な単語例には次のようなものがあります。
「いい加減:いいかげんぶし」「美味しいな:うまいべぇ」「つかれる:おごと」「さようなら:おやすみねー」「お世話になっております:お世話様です」「食べろ:け」「大丈夫:だいじ」
などがあげられます。
また東京に接していることから、共通語だけでなく下町言葉が使われることもあります。
江戸っ子並みのべらんめぇ口調で話す方も時おり見受けられ、特に川越あたりはその影響が強くあります。
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