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あるコンビニ店長のトホホなブラック体験~結婚式当日に出勤ですか?

2014.06.03

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日本全国をまわってみても、コンビニのないエリアを探すのは簡単ではありません。

そのくらい私たちの生活に密着しているコンビニという存在。

学生やフリーターの方にとっては定番のバイト先にもなっています。時給はそれほど高くありませんが、大手チェーンであればしっかりとしたマニュアルがありますので、それさえ覚えれば楽な部類に入るでしょう。

しかし、それはアルバイトの場合のお話です。実際に店長として経営側に回ると超ブラックな生活が待っています。

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田舎の店はそんなにバイトも雇えません

コンビニお会計風景
大手コンビニチェーンの業績が伸び続けている…そんなニュースをきくと、お店を経営している人達はさぞかし儲かっているのだろう、なんて思ってしまいませんか?

確かに多くの利益を得て、何店もお店を持つなんて方もいます。その一方で、まったく売上があがらず、赤字寸前…なんてお店だって少なくありません。

私が店長を務めていたコンビニは残念ながらあまり売上のよくないお店でした。このようなお店は、赤字になってしまうためにあらゆる点でコストをカットしなければなりません。真っ先に削られるのはなんでしょう?それは人件費です。

できるだけアルバイトを減らすことをまずは考えなければなりません。しかし、24時間お店は営業中です。減らされたアルバイトの穴埋めをするのは…そうです。固定給で雇われている私です。

毎日最低でも13時間以上はレジに立ち、アルバイトの指導をし、発注に売上の整理…。休みは月に数回。それでもオーナーに嫌味を言われながら休みを取ることになります。

「店長」という管理職ですので残業手当なんて当然出ません。

結婚式の日…出勤できる?

準備の終わった披露宴会場
このお店に入る時にオーナーに言われたこと…「コンビニで働く以上は親の死に目にも会えないと思え」。ちょっと大げさな表現だろう、と聞き流していましたが、後に本当にそうなるに違いない、と確信することになりました。

それは結婚が決まり、式の日取りなどをオーナーに報告したときのことです。

「式はお昼までか…だったら深夜は出れるな?」

耳を疑いました。結婚式という日にまで出勤しろ…と。そうなんです。コンビニはこちらの都合なんて一切関係なく、24時間営業中なんです。ちなみに、式の前日の深夜のシフトを見ると、そこにもやっぱり私の名前が。

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嫁さんは大激怒。お店に怒鳴り込みに行く!なんて言い出す始末。結婚式には幸せな思い出よりも苦い思い出の方が先行してしまいます。

その時、本当に親の死に目にも会えないに違いない…そう確信しました。

超過酷なノルマ!3万円のおせち料理を5つも…どうすりゃいいの?

おせち料理
都市部ではコンビニのおせち料理がとても高い人気を集めているようです。しかし、田舎でははっきり言って売れません。自分で作るという人がほとんどだからです。

しかし、そんなことは一切関係なく、やっぱりノルマは課されてしまいます。クリスマスのケーキなどであればそれほど高くはありませんので友人や親戚などに頼めばなんとかノルマをクリアすることができます。

しかし、おせちの価格は3万円前後。さすがにこうなるとなかなか売ることができません。

それなのに、本部の担当者は自分の成績のためにお店にありえない量を発注させます。ある年のこと…例年3つほどしか売れないこのおせちを10個も仕入れるように、と言ってきました。

なぜかそれを受け入れるオーナー…そして押し付けられるのはやっぱり私です。友人、親戚やアルバイトの子の親にまでお願いしましたが、やっぱり売れません。そりゃそうです。田舎では豪華のおせちを「作る」ことが大切な行事の一つなのですから。

結局ノルマは達成できず。オーナーからはこっ酷く叱られ、5個も自腹で買取です。当時の私の給料は手取りで20万円ほど。年末ですのでボーナスも支給されますが、ノルマを達成できなかったという理由で…その額なんと3万円。おせち1個分です。

15万円を支払って、家に並んだ5つのおせち。ヤケクソになって友達を呼んで食べきりました。この無意味なパーティのおかげで、年明け早々、携帯電話を止められました。

廃棄のお弁当ってもらえるんでしょう?そんなのオーナー次第です

白黒コンビニ弁当
コンビニで働くことのメリットとして、廃棄のお弁当などをもらえる…という点を挙げる方も少なくないでしょう。しかし、これを最終的に決めるのはオーナーです。だって、廃棄もオーナーの所有物ですから。

どのお店でも廃棄するお弁当を貰えるわけではありません。私の働いていたお店では、貰えませんでした。なぜかって?従業員にお店の商品を買わせるためです。

コンビニ弁当は決して安くありませんので、休憩時間に毎日これを食べていたら生活が厳しくなってしまいます。ただでさえ、前述のようにノルマと称してさまざまな商品を買わされているのですから、もうこれ以上お金は使えません。

もちろんお弁当をもって行くこともできますが、従業員は休憩時間に何かを買って食べる、というのが暗黙の了解となっていました。そこで私はバックルームが禁煙になっていましたので、タバコを吸ってくる…という名目で休憩時間の間中、車の中でこっそり持参のお弁当を食べていました。

オーナーによって待遇に違いこそありますが、私のような目に実際に遭ったという方も少なくありません。

売上を伸ばし続ける大手コンビニチェーンを支えているのは、超ブラックな環境で働く現場の人達なのかもしれません。

Byチリペッパー眞木

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